生理痛や冷え性など、女性ならではの不調でイライラしたり、悩まされたりする方も多いのではないでしょうか。そのような不調緩和に効果が期待できるのが「漢方」なのです。また、漢方は一つの薬でいくつもの効能があるため、メンタルヘルス症状のように冷え・動悸・不安感・イライラといった幅広く不調が見られる場合にも適しているとされています。今回は、女性におすすめしたい漢方をご紹介します。
目次
■ 特に30代~40代の女性に
・加味逍遥散(かみしょうようさん)
頭が重い、イライラする、疲れている、寝つきが悪い・・・などなど、様々な不定愁訴(自覚症状は強いが、検査をしてもこれといった原因がはっきりわからない状態のこと)に効くとされています。主に30代~40代の女性で、冷え性や婦人科系疾患が気になる方には特におすすめです。
・加味帰脾湯(かみきひとう)
こちらも主に30代~40代の女性におすすめです。貧血傾向がある方や抑うつやイライラ、不安がある方向けで、これらの症状を抑える効能が期待されます。また、寝つきが悪い方向けに、入眠改善としても使われます。
■ メンタルヘルス不調が気になる方に
・柴胡加竜骨牡蠣湯(さいこかりゅうこつぼれいとう)
おすすめしたいのは、イライラして血圧が高くなったり、頭に血が上ったり、動悸がしたりといった症状のある方です。精神面を穏やかにして、さらに高血圧や動機などの身体症状も改善することを目的にしています。ただ、消化器機能に問題があったり、体力があまりない人には向かない可能性がありますので注意してください。
・補中益気湯(ほちゅうえっきとう)
特に効果が期待できるのは、消化器系の不良です。メンタルヘルス不調のときは食欲が出なかったり、元気が無くなったり、疲れがとれにくくなったりしますが、このような症状の方におすすめです。もちろん、メンタルヘルス不調というわけではないけれど、最近ちょっと疲れっぽいというような場合でも使えます。
代表的な漢方をご紹介しました。気になる漢方はあったでしょうか。
このほかにも多くの種類がある漢方、薬局などで探される際など、最も気になる症状が何か(イライラなのか、気持ちの落ち込みなのかなど)、そして起こるタイミングはいつなのか(月経前後に起きるのか、など)、睡眠環境はどうか(眠れないのか、途中で起きてしまうのか、など)、ぜひ専門家にご相談してみてくださいね。
[執筆:浅賀 桃子(メンタル心理・キャリアカウンセラー)]