安部政権の掲げた女性活躍推進により、政府で配偶者控除の見直しについて議論が本格化しています。いわゆる「103万円の壁」「130万円の壁」に一部撤廃の声も上がっており、家庭に留まる女性の就労促進に向け、国が本格的に舵を切る様相を呈してきました。
仮に消費税の増税と配偶者控除の撤廃によるダブルパンチを受けた場合、再就職をしたい主婦は増えると予想されていますが、なかなか希望の職に就くのは難しいのが現実。実際にブランクで自信がなかったり、就職活動をしても残業できない、子どもの預け先がみつからない……ということで、採用に至らない方も多いです。
■ インターンシップで助成金ももらえる!
そこでママの再就職の不安を解消するには「主婦インターンシップ」を経験することをおすすめしています。政府が「中小企業新戦力発掘プロジェクト」と題し、育児等で一度退職し、再就職を希望する方を中心に中小企業・小規模事業者の職場での経験を積み、ブランクを埋める機会を提供する職場実習(=インターンシップ)です。
コーディネートは民間の人材サービス会社が担っており、事前カウンセリングや企業とのマッチング、インターシップ終了まできめ細かく支援してくれます。
実習生に対しては最大日額5,000から7,000円の技能習得支援助成金を支給しており、小さなお子さんがいる場合は保育所への申し込みも可能です。実習時間は1日4時間~8時間のなかで選べ、月の出勤日数も選べます。期間は2週間から最大6カ月まで。
半年後に必ず採用に直結するわけではないことを認識して参加すれば、これは主婦にとってスキルを高め、安心して社会復帰できるチャンスです。
各コーディネート機関の一覧やインターンシップの詳細については、中小企業庁や「中小企業新戦力発掘プロジェクト」として情報提供されています(※)。就労経験を得て、キャリアブランクを取り戻す一つの方法として検討してみてはいかがでしょうか。
[執筆:小倉 環(キャリアカウンセラー)]
【参考】
※ 全国中小企業団体中央会「中小企業新戦力発掘プロジェクト」パンフレットPDF
※ 中小企業庁 人材対策事業「中小企業新戦力発掘プロジェクト 連絡先一覧」(事務局は公益財団法人日本財団)