その女性は30代前半で育児休業中。「転職も考えるけれど、今の仕事が他で通用する自信ないし、これからどうしたらいいですか?」と。いまの会社で7年も働いてきた彼女の悩みは、特別なのでしょうか?
■ 年代により異なる自己評価
『とらばーゆ』の調査(※1)によれば、自分の社会人としての市場価値を同年代と比べて「高い」と思う人は3%、「比較的高い」と思う人は10%。「低い」21%、「比較的低い」34%と、圧倒的に低めに見積もる人が多いのです。
「高い」「比較的高い」と答えた人の割合を、年代別に表すと以下のとおり。特に20代前半までと40代以上が、自分を低めに見ていることがわかります。
- 10代・20代前半:9.6%
- 20代後半:13.3%
- 30代:14.9%
- 40代以上:8.7%
同サイトはその理由を、20代前半までは若さゆえの経験不足、40代以上は経験やスキルが年齢と合っていない焦りと分析。20代後半から30代を、将来を見据えて有益に過ごすことが分かれ道になるそう。自信を持つには、何をしたらよいのでしょうか。
■ 自分を客観視するきっかけづくり
- 資格を取得する
- やりたいことを見つけ、習い始める
この2つを市場価値の視点で考えてみます。たとえば、簿記1級を持っているけれど経理未経験の人と、簿記は持っていないけれど経理事務7年という人がいたら、企業にとっては後者の価値が高い。職場で語学を使う機会があるのなら、語学力はあなたの付加価値を高める可能性があります。けれど機会がなさそうなら……。
市場価値=企業が求める即戦力と考えると、迷わないでしょう。それを知るには、人材エージェントに登録するだけでなく、誠実な態度で相談すること。そして、紹介された案件をあなたの市場価値と受け止めることです。
勇気のいることですが、もっと自分に自信を持ってイイのだ! と思える結果になる可能性も。あなたの事情を理解し、デキるエージェントならば、こういう経験があるとこんな案件も紹介できると示してくれるでしょう。生きた情報をもとにあなたのステップアップを、筆者も一緒に考えます。
[執筆:五十嵐 ゆき(キャリアコンサルタント)]
【参考】
※ 『とらばーゆ』「働く女子に聞いた、仕事人としての「市場価値」は高い?低い?」2014年5月22日