企業のグローバル化が進み、海外の取引先や外国人の同僚が、日常となっている方もいらっしゃるでしょう。日本で書店に足を運べば、ビジネスコーナーには「雑談力」関係の書籍が平積み。筆者自身もそうですが、日本語・日本人同士の雑談ですら緊張する時があるのに、英語・外国人と会話や雑談をするなんて、難易度が高すぎる! そんな思いを抱えているビジネスパーソンに、会話に使える10テーマをご紹介します。
■ まずは、事前調査と準備から
外務省を経て、グローバル人材開発アドバイザーとして活動されている山中俊之氏の著書『日本人の9割は正しい自己紹介を知らない』(※)によれば、会話のコツは事前に基本的なトピックスを準備しておくこと。日本人同士の会話においても同様に、事前準備が大事といわれますが、さらに相手が外国人の場合は、事前に相手の出身国がわかっていれば、その国について事前調査をすることが話題づくりの第一歩です。
■ 外国人との会話で役立つ、10テーマ
さらに山中氏が著書で述べているのは、会食やパーティという場面で使える話題10テーマ。やや堅めですが、内容によっては普通の雑談でも活用できるので、覚えておくと便利です。それらを筆者の独断で、3つに大別しました。
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相手の国について
1. 相手の文化や歴史についての質問
2. 相手の国で人気のスポーツについての質問
3. 相手の国の観光地についての質問
4. 相手国の食べ物について質問する
5. その年中行事を教えてもらう
自分の国に関心をもってもらうことは、誰でも嬉しいもの。全くのゼロベースで質問するのではなく、相手国の情報を調べたうえで、質問するのがカギです。
例えば、日本に来た外国人から「夏に日本に来たからには“花火大会”に行ってみたい。どの会場が面白いですか?」と聞かれたら、一般的に人気の会場はもちろん、自分なりのおススメを話したくなりますよね。
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相手のプライベートについて
6. 週末の過ごし方から、趣味の話題につなげる
7. 長期休暇の過ごし方について
8. 相手の出身地について
9. 海外渡航の経験について
外国だからこその趣味や休暇の過ごし方があれば、その国・地域なりの生活や文化の話題につなげやすいですよね。
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社会―教育について
10. 相手の国の教育の現状についての質問
相手のお子さんの学校等ではなく、教育全般についての質問です。教育はその国の将来展望でもあるので、例えば、義務教育の年数やシステム、奨学金制度についてなど。ただ、この話題は「日本はどう?」と聞かれた場合に、自分でも説明できるよう準備が必要ですが……。
英語・外国人との会話であっても、日本語・日本人同士の会話と根本的な思想は同じです。それは、相手に興味をもつこと、相手に敬意を払うこと――。まずは得意なテーマから、話題づくりの準備を始めてみませんか。
[執筆:菅野彩子]
【参考】
※ 山中俊之(2014)『日本人の9割は正しい自己紹介を知らない――世界標準の仕事プロトコールの教科書』祥伝社