厚生労働省によると、2013年度の日本人の平均寿命は男女ともに記録を更新と発表(※1)。百歳超えも珍しくない時代、元気で幸せを感じて暮らすことが理想である一方、筆者のセラピールームにはアンチエイジングに関連した心の悩みも多数寄せられています。
「年齢を重ねることへの不安に対し、今から準備できることは?」 という問いに、日本初の女性報道写真家で99歳の今も現役、笹本恒子さんの生き方が答えてくれています。
■ 99歳の先輩女性が継続していること
笹本さんは、銀塩写真という男性社会の中でも歴史的事件を撮影して活躍、美貌の持ち主という元祖スーパー・ウーマン。敬愛の情を示し、以降は“女史”と呼ばせていただきます。
次のリストは誰もが1度は挫折をするものばかりですが、99歳という超高齢の笹本女史が現在も1人で毎日それらを続けていることにも驚きます。
- 食事は自炊
- 日記を付ける
- お洒落を欠かさない
- 女性としての恥じらいを忘れない
- 社会人として仕事をする
■ 若さのキーワードは?
笹本女史の若さを創った習慣は、関東大震災、戦争、結婚、転職、夫の闘病など様々な困難を乗り越える中で培われました。
- 新たな人間関係の構築をいとわない
- TPOを考えたお洒落を女性として楽しむ
- 柔らかな感性と恥じらいの気持ちを忘れない
- 写真というモノ作りに生涯従事
- 被写体である人や物に関心を持つ
- ニュースに対する勉強を怠らない
著書には「好奇心ガール」(※2) 、「現在進行形」(※3)というタイトルが並び、笹本女史の若さを支えるものは好奇心なのだと推察します。
■ 私達にも真似できること
カメラマンがレンズ越しにストーリーを浮き彫りにするように、何気ない毎日に喜びを見い出せる女性らしい感性も育みたいですね。不満や怒りで自分を攻撃しないように仕事や心配事は、時にはスイッチ・オフ。好奇心を大切に柔軟な気持ちでいれば、良い循環は良い縁を呼び、自然と顔付きも変わってくるはずです。
皆が笹本女史と同じような波乱万丈な人生は体験できませんが、好奇心と現在進行形をキーワードに、女性として自分に誇りを持って生きていくことは可能です! いつか人生を振り返った時に、「いま○○歳」と胸を張って言えるようチャーミングな人生にしていきましょう。
[執筆:桜井まどか(心理カウンセラー)]
【参考】
※1. 日本人男性の平均寿命が初めて80歳を超え、13年の記録は世界4位、女性も過去最高の86.61歳で2年連続で世界一に(2014年7月31日、厚生労働省発表)
※2. 笹本恒子(2011)『好奇心ガール、いま97歳』小学館
※3. 笹本恒子(2013)『99歳、現在進行形ね。: 楽しく生きる心がけをお話しします』小学館