2014の流行語大賞にはならなかったものの、大賞にエントリーされた「マウンティング」。女性同士で相手を見下すようなことだとか。そういえば今年は、職場の人間関係に関する怒りや不安などのストレスについて、キャリア・カウンセリングでお聴きすることが増えたような気がします。仕事に関するストレスを、みんなはどのように扱っているのでしょうか?
■ 意外? やっぱり? 相談が1位
厚生労働省の調査(※1)によれば、自分の仕事や職業生活に関するストレスを実際に誰かに相談した女性は83.7%でした。誰かに相談することは、ストレスの扱いにおいてポピュラーな方策といえそうです。相談相手は回答の多い順に、家族・友人、上司・同僚でしたから、話の内容や深刻度に合わせて相手を選んでいるのかもしれません。
一方、気になることは、16.3%の女性が誰にも相談していないこと。相談するに及ばない程度の軽いストレスならば良いのですが……。キャリア・カウンセリングは、就職や転職、仕事のステップアップなど「仕事」だけが対象ではありません。あなたの「仕事」を取り巻く環境についてもお聴きしますから、機会をみつけて気軽に利用してみては。公共施設で無料相談している所もありますよ。
■ 怒りに言葉で応じる
「怒りに言葉で応じる」といっても喧嘩しているのではありません、念のため。『マイナビウーマン』の調査(※2)によれば、会社でムカついたときに冷静さを取り戻すために思い浮かべる一言を、20%の女性が持っているとか。たとえば、 こういうもの。
「“コイツになんかに負けない! 見返してやる!”と心の中で言う」
「“だからみんなに嫌われるんだよ!”と心の中でつぶやく」
一方、全体の共通していた意見に「相手にするだけ、エネルギーの無駄」という声もあったようです。
怒りをエネルギーに変えるのか、エネルギーを温存するのか、どちらが自分に合うのかを知っておくと良いでしょう。見極めるヒントは、自分が怒ったときの感情を炎の色に例えてみること。赤い炎に例えるなら「見返してやる!」、青い炎なら「相手にするだけ無駄!」、紫色の炎なら「だから~なんだよ!」という具合に。
怒りを相手に直接ぶつけることはオトナとして避けたいものですが、心の中でつぶやくならね。ストレスを上手に扱い、難しい状況を乗り切って新たな年を迎えられますように。
[執筆:五十嵐 ゆき(キャリアコンサルタント)]
【参考】
※1. 『厚生労働省』「平成24年「労働安全衛生特別調査」の概況」平成25年9月19日
※2. 『マイナビウーマン』「実は会社員の●●%が「言葉」で怒りの感情を抑えていた!」2014年12月13日