GWが明けたこの季節によく聞く「五月病」という言葉。「連休明けからなんだか調子が狂って集中できない」「とにかくダルい」……筆者の周りからもこうした声が聞こえています。それを裏付けるように、言葉の注目度を測るGoogleトレンドでもここ最近、五月病のキーワードが急上昇中。
今回は働く女性におすすめの、モヤモヤと向き合う簡単ケアワークをご紹介します。
■ そもそも五月病とは?
4月は仕事や学校、転居などで環境が変わる人が多く、心身ともにストレスが高まりやすい時期。GWは疲労が蓄積したところで突入するため、リフレッシュできる反面、緊張の糸が途切れて不調に陥りやすいようです。やる気がでない、眠れない、疲れやすいなどの症状が一般に五月病と呼ばれており、大抵は一過性で時が経てば治るとされています。ただし、風邪のようにこじらせてしまうとやっかいです。
■ 対処療法よりも根本追求を!
五月病対策でよく言われているのが、深呼吸、コーヒーブレイク、日光浴、ストレッチなど日常生活での工夫。手軽でとてもいいのですが、一過性の対処療法で終わってしまうことも…。
「普段は調子がいいのに、職場に行くと不調になる」という人は五月病に限らず、仕事そのものに何らかの違和感を抱えているケースが多いように感じます。ダイエットに根本的な生活改善や意識改革が必要なように、仕事上のモヤモヤも根本をおさえるほうが効果も期待できそうです。
■ モヤモヤが整理され夢が膨らむ「憤りリスト」
調子が上がらないという人の中には「こんなに頑張っているのになんで認めてもらえないんだろう」というような慢性化した憤りを抱えている人もちらほら。「まずは自分自身の内面に耳を傾けて問題意識を整理してみては」と提案しているのは株式会社ワーク・ライフバランス代表の小室淑恵さん。小室さんは、著書や講演の中で「憤りリスト」という独自の困難克服法を伝えています。
<憤りリストの作り方>
- 1. 日常生活の中で憤っていることをノートの左側にひたすら書き出す。「おかしい!」と思ったことはネガティブな感情でもストレートに。
- 2. 2~3日寝かせておいて気持ちがポジティブなときにコーヒーやケーキなどを用意し「憤りリスト」を俯瞰する。
- 3. ノートの右側に「もっと○○だったらいいのにな!」とポジティブな視点書き、まとめる。
まず、憤りを書き出し、見える化することで気持ちがすっきりするはずです。ここでのポイントは、ただ愚痴を言うだけでなくポジティブな視点や言葉で変換すること。自分の問題意識はどこにあるのかがクリアになり、自分はどうありたいのか考えるヒントが得られます。
いかがでしたか? 新年度を快適に過ごすためにも、この機会にぜひ自分とじっくり向き合ってみてはいかがでしょうか。
[執筆:渡辺さちこ]
【参考】
※小室 淑恵(2011)『ラクに勝ち続ける働き方』幻冬社
※小室 淑恵(2012)『夢をかなえる28日間TODOリスト』講談社