大学、短大など2018年の3月卒業の学生の就活がそろそろ本格化する時期です。今年も昨年と同様2017年の3月から説明会が始まりますが、経団連に加盟していない企業は実際のところその前に選考を開始するところも多くあります。子どもの就職活動についてヤキモキする人も多いのではないでしょうか。今回は、母親として我が子の就活をどうサポートすべきか、内定を受けるかどうかアドバイスに役立つポイントをお伝えします。
■ あくまで子どもの意志ややりたいことをまず聞こう
就職活動を進めている我が子を見ると、社会についてよく分かっていないし、応募書類なども上手く書けていないようだし「何をやっているんだろう」とイライラすることも多いかもしれませんね。しかし、こちらから押し付けてもかえって逆効果になるだけです。興味ある仕事や、やりたいことがある子については、まず本人の気持ちや考えを尊重して親は聞いてあげることを優先しましょう。
「どんな企業に興味があるの?」「今どんな動きをしているの?」といった質問はよいと思います。子どもによってはあまり話してくれない子もいるでしょうが、その場合は無理に聞くのではなく「悩んでいることや、会社のことについて相談したいことがあったら言ってね」と伝え、口を出すのではなく見守るようにしましょう。
■ 迷っている企業についてのアドバイスの仕方
電通の過労死の問題なども大きく報道され、どんな働き方を求められる企業なのか、親としては心配な面も多いでしょう。詳しく調べたい場合は「就職四季報」(東洋経済新聞社)が役立ちます。離職率、有給消化率、給与などの情報も載っているので、もし本人が知らない場合は「こういう資料もあるよ」と伝えてあげるのもよいでしょう。
また、内定を承諾するかどうか迷っている場合には、ぜひ本人の仕事への価値観を聞いてあげてください。仕事をする上で何を大切だと思っているか、自分の興味あることをやれることなのか、人間関係なのか、安定なのか、大事だと思っていることを1つではなくできるだけ出してもらいましょう。それによって業種や職種、働く場所の選び方も違ってきます。
親としてそばにいてほしい、安定した仕事に就いてほしい、という要望もあるかもしれませんが、あまり強く要求すると、親の期待に背きたくないと思って自分のやりたいこととの狭間で葛藤する子が多いのです。ぜひ、まず子どもの思い優先で、その上でこの働き方で長期的にOKかどうか、客観的なアドバイスを伝えてあげるようにしてください。
[執筆:渡部 幸(コーチ/キャリアコンサルタント)]