30代や40代、何年も社会で働いてきた女性には「自分の好きなことを仕事にしたい」と起業を考える人も多い頃です。筆者も、一会社員として働いた後に自分で独立するという働き方を選択しました。今回は、そのために必須となる準備についてお伝えします。
■まず「何」で仕事をしたいのか明確に
まずは、どんな専門分野で仕事をして食べていきたいのか、明確にしましょう。好きなものは何でしょうか? その分野でお金を稼ぐことは今可能ですか? 「今でも可能だ」という場合には、次の段階に進めますね。でも、生活していくだけの収入には難しそう…という方は、以下のどれかを選択する必要があります。考えてみてください。
A:プロになるだけの専門スキルを更に深める勉強をする。
B:副業でもいい、と考えてまずは会社を辞めないでやってみる。
C:夫や両親など他の家族が生活の費用はある程度出してくれるので、少ない収入でもよしとする。
お金になるには時間がかかる、と思う人は、Bも1つの方法だと思います。好きなことにも携わりながら、段々にソフトランディングしていくやり方ですよね。
■貯蓄を増やそう
そして、整理しておきたいのは、お金に関することです。あなたは、今いくら貯金がありますか? 1ヶ月に必要な生活費はどのぐらいで、その他にあなたがやりたい分野の仕事にはどれぐらいの経費がかかる予定でしょうか? その試算によって、起業の時期も変わってくる可能性があります。また、起業に掛かる費用ギリギリで仕事を開始しても、最初はなかなか仕事が入らなかったり、思うように売上が上がらなかったりすることが多いのも現実です。筆者も取引先からの仕事の依頼はありましたが、不安定で数週間収入の入らない時期もありました。
まずは今からできるだけ貯金をしていくことをお勧めします。他の家族のサポートがなく、副業でもない形で起業する場合は、少なくとも1ヶ月に必要な生活費や経費の3倍の運転資金を貯めてからにすることをお勧めします。
■相談できる場所を持とう
最後にお勧めしたいのは、家族や自分だけで進めるのではなく、起業についての経験者や同じ職種の人、コンサルタントなど相談できる場所を作ることです。起業の交流会や支援サポートなどを受けられるように積極的に場を探してみてください。きっと自分が知らなかったやり方や視点の役に立つことでしょう。
[執筆:渡部 幸(コーチ/キャリアコンサルタント)]
【参考】
※執筆者:渡部 幸(コーチ/キャリアコンサルタント)について。女性専用のカウンセリング『ボイスマルシェ』の登録カウンセラー。電話カウンセリングなので全国どこからでも利用できる、匿名で話せる、当日予約できるというボイスマルシェの特長を活かし、全国の女性たちの転職や仕事の相談にのっている。
※写真:PIXTA、本文とは関係ありません