2017年10月は衆議院選挙があり、街頭演説を見かけることもあったかもしれません。選挙活動に熱心な人もいるでしょう。母娘関係改善カウンセラーの筆者のところには、環境問題や選挙応援など様々な活動をする母親のことで悩む娘さんからの相談も寄せられます。その内容はというと、母親が活動に熱心なあまり、娘にもその信条を押し付けるというもの。なかには、子供の頃から母親がデモに参加するとき連れて行かれわけもわからず歩かされた、という人もいます。
■ 社会関心や政治信条を娘に押し付ける母
子供の多くは親の言うことは無邪気に受け入れ行動しようとします。しかし、大人になれば社会問題への関心や政治信条なども異なるようになるのは当然でしょう。しかし、母親の中にはそれを許せない人もいるのです。
神奈川県在住のA子さん(26歳・会社勤務)のケースです。A子さんの母親(55歳・主婦)は独身時代から政治活動に熱心だったそうです。A子さんが中学生の頃のこと、母親は選挙の投票日が近づくとA子さんの学校のクラス連絡網を使い、同級生の親に電話をかけまくっていました。A子さんは母親のせいで友達にからかわれたり、悪口を言われる事もあったと言います。
■ 断ると完全に無視する母親に、どう対処すれば?
A子さんが社会人になっても母親の態度は変わらず、以前にも増して活動の協力を強いるようになりました。A子さんは仕事が忙しく休日出勤もあるため、参加できないとやんわり断ると、「親不孝者、親にたてつくのか」と言われ、1週間も2週間も口をきいてくれない時があります。なんとか母親の機嫌を取って通常の関係に戻すことの繰り返しに、A子さんはほとほと疲れて筆者のカウンセリングを申込まれたのです。
こうした母親のような場合にが、娘も自分と同じ信条だと思い込んでいる方が多いです。そこで、今後は参加を求められたら、「用事があるから、参加できない」という言い訳ではなく、「自分はお母さんとは考え方が異なり、押し付けられても困る」と断言するタイミングを作った方がよいでしょう。「この子は私と同じ考え」といった幻想を持たせるより、「自分とは違う」と早めにあきらめさせた方がよいのです。
[執筆:横山 真香(母娘関係改善カウンセラー)]
【参考】
※ 文中の事例は、相談者様の同意を頂いたうえで紹介しております。
※執筆者:横山 真香(母娘関係改善カウンセラー)について。女性専用のカウンセリング『ボイスマルシェ』の登録カウンセラー。電話カウンセリングなので全国どこからでも利用できる、匿名で話せる、当日予約できるというボイスマルシェの特長を活かし、全国の女性たちから寄せられる母娘関係の相談にのっている。
※写真:PIXTA、本文とは関係ありません