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「東京スマート保育」第一号がオープン! 期待と課題
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「東京スマート保育」第一号がオープン! 期待と課題

東京都が待機児童解消のために、新しい取り組みとして、平成25年度から始めた「東京スマート保育(スマ保)」。8月29日、豊島区にオープンした第一号に注目が集まっています!

 

■ スマ保とは?

スマ保とは、対象年齢を0歳~2歳とし、6~19人を定員とする小規模保育所を指します。基準を定めるのは区市町村となり、面積、職員配置、保育料も自治体によって異なります。運営は自治体が行うか、民間事業者に委託して行うようになります。また、東京都が2年間という期間限定を設け、1,500万円を上限に開所費用を補助することになっています。

 

■ 気になる第一号はどのようなもの?

定員は14名となり、運営は民間事業者となっています。場所は雑居ビルの中になり、広さは約80平米の部屋だそうです。保育料は0歳児の場合、一日の預かり時間が8時間以内で28,800円、11時間以内は49,000円となり、認証保育所よりも低額に。職員は6割が保育士資格を持っていればよいとされ、認証保育所と大差はありません。

 

■ 続々とオープン予定!

第1号をオープンさせた豊島区は、10月に2か所の「スマート保育」を追加し、今年度中に合計5か所とする予定だそうです。また、杉並区でも今年度中に6か所を設ける計画です。新宿区も10月中に2か所、今年度中に4か所設ける予定です。墨田区は来年4月に2か所、北区も1か所を開設する予定となり、自治体は続々とオープンさせていく予定です。中でも板橋区は最多で、15施設を設ける計画だそう。板橋区の場合は、認可保育所は土地取得や建設に経費や時間がかかることに対して、機動的かつ低予算で開所できることから、スマ保の施設を増やすようです。確かに、受け入れる人数が多くないため、オフィスやマンションの空き室などの改装で始められるメリットはとても大きいと思えます。

 

■ 3歳以降はどうしたらいいの?

3歳以降は新たに保育所に移るか、幼稚園など、違う施設に移らなくてはなりません。その後の受け入れについては、まだ検討されておらず、どうなるのかが見えてはいません。

スマ保施設に入れたとしても、3歳以降はどうしたらいいの?という問題もあります。時間延長をしている幼稚園が増えているとはいえ、足りなくなってしまうのではないでしょうか? 目先の待機児童解消だけでなく、3歳以降の預け先をどうするのかも、考えていかなくてはならないと思っています。

[執筆:三木育美(保育情報アドバイザー)]

 

【参考】

※日本経済新聞「東京・豊島で「スマート保育」1号始動」(2013年8月21日)

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