「春から子どもを保育園に預けて働きたい」「子どもが学校に慣れたから働こうと思って」…などと、再就職を希望する女性のキャリアカウンセリングが増える季節になりました。けれど、本当に働きたいのか疑問に感じる方もちらほら。
周りに流されて「働こう」と思っていませんか?
■ 主婦業が好きな人は6割!
株式会社メディアフラッグの調査(※)によれば、既婚女性で主婦業が「好き」な人は57.4%、「嫌い」は約4割、大差ない印象です。また、「主婦業は一般のサラリーマンより大変だと思う」と回答した人は、47.9%! 自由回答をまとめると、自分次第で家事はエンドレスにもなり、気持ちの切り替えの難しさや、やって当たり前と思われる虚しさがうかがえます。
気が進まないけどやらなくちゃ…。その憂鬱さ、お察しします。そして、「家事や育児だけじゃなく、外で働くことで気分を変えたい」との本音を、カウンセリングでお聴きすることもしばしばです。
■ うまく再就職を決めるには?
そうはいっても、「外に出たい」という自分本位の理由だけでは、再就職は難しいのが現実。うまく再就職できたのは、このような女性たちです。
1. 働く必要性が高い
家計が苦しい、子どもの教育費を捻出するために、などと働く理由がはっきりしている。選り好みしていられない! そんな逞しさも感じます。
2. 働きたい想いを説得力のある表現で伝えられる
「外に出たい」想いが本音だとしても、例えば、「こんなきっかけが応募動機になった」「こんな経験が応募職種に活かせる」などと、具体的に語ることができる。
つまり、働く意欲や熱意をどれだけ企業に伝えられたかが、再就職の成否を分けるのです。仕事をちょっとやそっとのことでは辞めないだろうと、企業も安心するのだとか。
素敵なワーキングマザーが女性誌に登場しない日はなく、「このままでいいの?」と考えることがあっても当然です。しかし、「外に出たい」だけならば、その実現方法は「働く」以外にもありますね。まずは、働きたい想いが本物かどうか、見つめてみましょう。
[執筆:五十嵐 ゆき(キャリアコンサルタント)]
【参考】
※ 株式会社メディアフラッグ「主婦業の賃金についてのアンケート」(2012年7月31日発表)