去年の春ぐらいから、景気上向きへの期待が高まり、それによって人不足が顕著になってきました。「イオンモール幕張新都心」と「三井ショッピングパーク ららぽーとTOKYO-BAY」でアルバイト採用合戦となり、どんどん時給が吊り上っていったなんて話はニュースでもよくとりあげられました。
さて、そんな採用現場から今一番熱い注目を浴びているのが、以前は会社や店舗で仕事をしていたけれど、結婚や出産を機に家庭に入った女性達です。
■ 家庭にいる女性が注目されるワケ
家庭にいる女性が注目される、その理由はいくつかあります。
まずは、単純に人口のボリュームの問題で、若くて安い労働力が確保できなくなってきたコト。それから、これはあまり良いことかはわかりませんが、同じ労働力でも女性の方が男性よりも安いと考えられているコト。(多くの場合は男性が主働き手で、女性は扶養の範囲で働きたいなどの要望も実際多いと聞きます。)
それだけでなく、30代・40代の女性はアクティブで向上心が高く、仕事のパフォーマンスが高いと評価されているという背景があります。
■ 社会復帰する女性たち
一方、家庭にいる女性たちはというと、ここ1年の社会復帰のスピードが上がってきています。
アベノミクスの女性活用施策もありますが、一番の理由は、消費税増税にあるようです。皮肉なことですが、前政権の増税施策と現政権の待機児童ゼロ政策の両方が、家庭にいる女性の背中を押したようです。
■ 様々な仕事プラン
とはいえ、結婚前は職場でがっつり働いていた女性も、職場からしばらく離れると、仕事復帰への腰が重くなってきます。仕事が以前のようにできるかどうかもそうですが、今の生活リズムが変わることに臆病にもなります。
そんな彼女たちのために、いきなりフルタイムではなく、ライトな仕事スタイルからポジションを用意している企業も多くみられます。例えば、「週3回勤務」「17時まで勤務」などなど。
アルバイトから始めて、契約や正社員へステップアップするキャリアアップコースなども用意する企業も増えてきました。短時間しか働かないスタッフを雇うのは雇い主側の負担も増えるのですが、それでも家庭に眠る女性の才能を活用したいという企業姿勢が、募集内容を見ていると垣間見ることができます。
はじめは、家計の足しにと始めた仕事が、いつしか同僚や会社に認められるところとなり、フルタイム正社員に切り替えて活躍するママの話もよく現場からきかれます。
これから数年は社会に復帰、出ようとする女性にとっては追い風になる時期だと思います。もし少しでも外で働いてみたいと思うことがあれば、ぜひ企業のホームページに訪れてみてはいかがでしょう? きっと「これ、やってみたい」に出会えると思いますよ。
[執筆:マキコ・アサエダ(産後ライフプランナー)]