9月12日に、厚生労働省が平成25年4月1日時点の待機児童数を発表しました。それによれば、前年度よりも2,084人少なくなり、3年連続減少とのことですが…。

 

■ 待機児童の人数は?

発表された待機児童の4月1日時点の人数は、2万2741人。自治体によって待機児童の定義が違っているため、潜在的な待機児童数は当然もっと多いのですが、それでも、目に見える待機児童数が減ったということはとても素晴らしいと思います。

ところが、認可保育所の定員は約229万人で1年前より5万人近く増えているにも関わらず、待機児童数は2,084人しか減っていません。

なぜこのような状況なのでしょうか?

 

■ 保育所への応募は増加傾向

働きながら子どもを持つ選択をする女性が増えたこと、法律などが以前よりも整ったこと、共働きでないと生活できない家庭が増えたことなどの理由から、保育所への入所希望は確実に増えています。

これが待機児童数の減らない理由です。

そして、待機児童解消のために保育所が増設された地域への引越による子育て世帯の増加、マンション開発が盛んな都市部での子育て世帯の増加などにより、入所希望数の方が入所者数を上まわってしまうため、待機児童が増えているのです。

まさに、いたちごっこ!

 

■ 待機児童最多は東京都

今回の発表によれば、待機児童が一番多いのは東京都で8,117人。そして、市町村においては、世田谷区の884人が最多。世田谷区の対応が他の区に比べ、遅れているわけではありません。数年前より国の基金を使い、私立認可保育所の整備を中心として、定員を増やしています。しかし、就学前の子ども(0歳児から5歳児)の人口が増え続けたことや、入所希望者が増えたことにより、このような結果になってしまっています。この世田谷区の状態が、今の保活を物語っていると言えます。

 

待機児童については、一言では表せません。目先の問題だけを追うのもどうかとは思いますが、目先の問題すら解決できないようでは、深い部分の問題解決はできないのではないでしょうか。

本年度は待機児童への様々な取り組みが、国レベルで取り上げられています。来年度4月の待機児童数が減っていることを願います。

[執筆:三木育美 (保育情報アドバイザー)]

 

【参考】

『日本経済新聞』「待機児童数2万2741人、3年連続で減少 4月時点」(2013年9月12日)