男女雇用機会均等法の施行は1986年。以来約30年経ち、日本の就業者に占める女性の比率は42.3%と、決して少なくありません。しかし、日本経済新聞の記事(※1)によれば、女性管理職数は欧米だけでなく、アジア諸国にも後れをとっています。 欧米に比べれば、文化的に近い印象のアジア諸国で、女性の活躍が進む秘訣に迫ります。

 

■ 総合職女性の65%は入社10年内に離職

厚生労働省の調査(※2)によれば、総合職で入社した社員の10年後の離職率は、男性29.2%に対して、女性65.1%。入社10年の年令から察すると、転職以外に結婚や出産などが、離職理由として考えられます。

だとすると、女性管理職が増えない理由の根底には、「男は仕事・女は家庭」といった性別による役割分業意識が関係するのかもしれません。結婚した男女が働く仕組みは、これまで分業したほうが効率良かった(たとえば、年金の第3号被保険者や税金の配偶者控除など)のですが、女性管理職を増やすなら、今後は変える必要があるのでしょう。

 

■ 秘訣はセルフモチベーター

冒頭の日本経済新聞記事に登場したマレーシア人女性社長は、日系企業の社長を務めています。彼女のインタビューに、「セルフモチベーター」という言葉がありました。自分の目標を持ち、周囲に左右されずにやり遂げることが大事だと語ります。

マレーシアでは、この30年で女性が働きやすい環境が整ってきたそう。そのため、あとは個人の選択の問題、つまり、平日は外で、休日は妻や母として、365日働く生き方をしたいかどうかなのだと。このように書くとモーレツ女性の印象ですが、「何でもやってみて人生を楽しめばいい」と締めくくっていました。

女性が活躍するには、企業も個人もこれまでとは異なるやり方や価値観を持つ必要があるようです。企業が早く変わることを期待しつつも、活躍を望む女性は自分で自分をモチベートする自律心が、当分必要なようです。

[執筆:五十嵐 ゆき(キャリアコンサルタント) ]

 

【参考】

※ 日本経済新聞, 2013年9月21日「女性登用 アジア走る」
※  厚生労働省「コース別雇用管理制度の実施・指導状況」平成22年度調査