師走になりました。ネットやTVなどで今年の総まとめコンテンツをよく見かけるようになりましたが、まとめるのはそれだけではありません。「我が家の医療費、今年は結構かかったなぁ」という方、ぜひとも家族全員にかかった医療費の領収書をかき集めましょう! そう、確定申告で「医療費控除」の申告をするためです(※1)。

「医療費控除」は、生命保険料控除とは違って年末調整では手続きできませんが、家族分の医療費をまとめて計算・申告できるため、最も収入の多い人、言いかえれば所得税率が最も高い人が申告をするとより多くの還付を受けられます。

そもそも医療費控除の対象となるか否かは「治療目的」か否かで判断されます。ですので、薬局で購入した風邪薬代は当然「医療費控除」の対象ですが、同時に購入した「予防・健康増進目的」のサプリメント代金は対象外となります。控除の対象となるかならないか、一般の方にはなかなか切り分けが難しいようです。そこで控除対象の例をいくつかご紹介します。

 

1. 出産に関する費用

ほぼ医療費控除の対象となります。ただし、診断書作成などの「文書料」、借りたシーツ・服のクリーニング代、付き添いの親族への謝礼などは除外ですのご注意ください。入退院時のタクシー代は控除対象。ただし、健康保険組合からの家族出産育児一時金や医療保険からの給付金は差し引いて下さい。

 

2. 視力回復レーザー手術(レーシック手術)費用

この手術は、眼の機能を医学的に正常な状態に回復させるもの。それに係る医師の診療や検査・手術費用は治療の対価と認められますので、医療費控除の対象となります。

 

3. 歯の治療費

不正咬合の歯列矯正など、健康な生活を送る上で矯正が必要と認められる場合の費用は、当然、医療費控除の対象となります。一方、美容の観点から行う歯列矯正やホワイトニングは対象外。

また、金歯など一般的に使用されている材料を治療に使用した場合、健康保険の適用がないため治療費が高額となっても、その費用は医療費控除の対象となります。健康保険適用の有無と控除の可否に関連性はないのでご注意を!

 

ざっと例を挙げてみましたが、いかがでしょうか。医療費控除の対象はかなり広範囲ですので決して自己判断はせず、迷った場合は病院や税務署で確認をなさって下さいね!

[執筆:海老原 政子(ファイナンシャルプランナー) ]

 

【参考】
※1. 「医療費控除」と呼ばれる所得控除で、総所得が200万円以上の方の場合、今年一年にかかった医療費から高額療養費・保険給付金などの補てん金を差し引いた金額が10万円を超えた場合に使えます。
※ 国税庁タックスアンサー(No.1122 医療費控除の対象となる医療費 )