我々の生活の中で、ストレスはつきものです。特に仕事上でのストレスは近年増加傾向にあり、筆者がこの10年、延べ5,000名のカウンセリングをしている中でも、「上司/部下との人間関係」をはじめとするストレスを抱えて相談にいらっしゃる方の数は右肩上がりになっています。

警察庁の調査「自殺の概要」によると、平成19年から21年までの自殺者数は32,000~33,000人。うち原因・動機がうつ病である割合は4割超となっています。うつ病をはじめとする気分障害が自殺の要因として重要視されていることから、厚生労働省における自殺対策の中核にうつ病対策が位置づけられています。

さまざまにあるとされるうつ病の原因の中でも、代表的なものがストレスです。ストレスを完全に0にする方法は残念ながらありませんが、ストレスを「うまくコントロールする」ことは、訓練によってできるようになります。

今回は、ストレスコントロール力の基礎となる2つのことをご紹介しましょう。

 

■ 顔の表情によって、気分は変わる

シカゴの臨床医W・カーマイン博士が過去50年にわたり行った笑顔と寿命の相関性調査などで、このことが明らかになっています。

調査の詳細は省きますが、上記調査で「笑顔の人は笑顔でなかった人より7年長生きする」という結果が出ています。さらには、笑顔を「作る」だけでも、笑顔でない人より2年長生きする、という結果もあります。

この結果から、意識的にでも笑顔を作ることの効用が分かります。

 

■ 姿勢によって、気分は変わる

自律神経系に疾患のない学生を対象に行った、前屈姿勢と直立姿勢とを比較した実験にて、“前者のほうが「自信のない」「弱々しい」「劣等感のある」という感情が生じた”とする実験結果が、早稲田大学の菅村氏らから発表されています。

また、本年65周年を迎えるスヌーピーでおなじみの漫画「ピーナッツ」からも、同様のことが読み取れます。主人公チャーリー・ブラウンは、漫画の中で自分に常に自信のない、劣等感の塊として描かれていますが、まさに彼の姿勢からそのことが分かるエピソードが、1960年10月13日の4コマからみてとれます。

 

表情と姿勢。意識的に笑顔を作ったり、猫背を正すだけでも、気分を上向きにし、ストレスをコントロールする基礎力となりますので、ぜひ試してみてください。

 

[執筆:浅賀 桃子(メンタル心理・キャリアカウンセラー), 2015年3月17日]

 

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