医師、看護師を始めケアマネジャー、ホームヘルパーなど社会には介護、医療の仕事が多くあります。専門資格が必要な仕事だけではなく、医療事務などは、異なる職種から転職する人にも人気のある仕事の一つです。

 

■ 介護、医療の仕事に就きたい人に多い動機

筆者は、専門職の学校等に行った人や、他から医療事務やヘルパーなどの仕事に転職したいと思っている人からよくこんな志望動機を聞きます。「人の役に立つ、人のためになる仕事だから志望します」「前職でも接客など人の対応をする仕事をしていたので、経験を活かして患者さんに親身に対応をしたいと思っています」。

つまり、介護や医療の仕事に就きたい人に多い傾向は「人に何かしてあげたい」「人に喜んでもらえると嬉しい」と言えるでしょう。今回はこのような方たちにぜひ意識してほしいポイントをお伝えします。

 

■ 感情にフォーカスしすぎるとストレスがたまる

人の役に立ちたい、人の痛み、悲しみが自分のことのように分かるという人は、時にその感情を感じ過ぎてしまい、なかなか抜け出せなくなることがあります。自分は共感的だ、感情的なほうだと思う人は、人から強く非難される、人と争うなどの状況で長い時間引きずってしまうかどうか、振り返ってみてください。

介護や医療を利用する人は、心身の調子が悪いというマイナスの現状の人が多いので、どうしても現場では不安、怒り、悲しみ、イライラなどの負の感情を、担当者が受けて対応することが多くなります。相手の喜ぶ顔も多く見ることができるいわゆるサービス業 の仕事とは違う部分です。人の気持ちを自分事と感じてしまい、なかなかその感情から抜け出せないタイプの人は、ストレスを溜めがちになり自分の健康を損ねてしまいかねません。

 

■自分を離れた場所から見つめよう

では、共感的な人は介護や医療現場には向かないのでしょうか? そうではありませんが、感情に浸っているのではなく、深呼吸してそこから抜け出し、「こういうことも時にはあるよね」と離れたところから自分の姿を見つめてみるクセをつけましょう。

相手が怒り悲しんでいるのは、あなたのせいではありません。あなたが責任をずっと感じる必要はないのです。ひとりで感情から抜け出すことが難しい人は、カウンセリングを使ってみるのもお勧めの方法です。共感的な心と、客観的な視点、このバランスが介護医療現場には重要なのです。

 

[執筆:渡部 幸(コーチ/キャリアコンサルタント), 2015年8月2日]