キャリアアップのために転職したい、と思っても転職活動をする上で、なかなか自分の長所を上手く言えない、短所の言葉しか見つからない、と悩んでいる人も多いのではないでしょうか。
今回は「短所しか出てこなかった」という人に向けて、そこから長所を見つけていくためのコツをお伝えしましょう。
■ 転職応募の自己PRで長所・強みを伝えることは大切
転職の応募でも「自分がどんな点が得意なのか、どんな良い所が自分にあるのか」を採用側に伝えることは非常に大切です。
何故かと言うと「伝えなければ、初めてあなたを知る人には分からないから」です。
特に、即戦力としてのスキルを期待される転職の採用では「入社したらこの人はうちの会社でどんな仕事をしてくれるだろう?」という点が相手側にとって大きな関心事です。相手はできるだけ詳しく、あなたがどんなことができる人なのか、どんなことが強みなのかを知りたいと思っているのです。
■ 短所の言葉しか出てこない場合はこの順序で探そう
では、短所の言葉しか思いつかない場合にはどうしたらよいでしょうか。
こんな流れで長所の言葉に変換してみてください。
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- 短所で思いついた言葉を書き出す
例「優柔不断だ」
- 短所で思いついた言葉を書き出す
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- その短所はどんなときにそうだったのか、経験してきた事例を思い出す
例「以前の会社でチームのメンバーのイベントの担当の役割をすぐ決めなければならなかったのに、前回とは変えたほうがいいのでは、とかあの人はこの役割のほうが得意だけど今後の成長のためにこの経験もしておいたほうがいいし、とかいろんなことを考え過ぎてなかなか決まらなかった。結局上司に相談してから決めることになってしまった。」
- その短所はどんなときにそうだったのか、経験してきた事例を思い出す
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- そういった短所の行動には逆の側から見たらどんな良い点もあるか、違う角度から眺め、プラスの言葉に置き換えてみる。
例「優柔不断でなかなか決められない」
→「よく原因を分析して考えるほうだ」「メンバーのことをよく観察している、メンバーの気持ちが分かる」「人の話をよく聴く」
- そういった短所の行動には逆の側から見たらどんな良い点もあるか、違う角度から眺め、プラスの言葉に置き換えてみる。
- この事例とは別でよいので、プラスの言葉で出てきたものを発揮している例に何があるか、思い出してみる。
例「メンバーからいつもよく見ていてくれて声をかけてくれるので、困った時に相談しやすい、そして的確なアドバイスを貰える、と感謝の言葉をもらった。」
いかがですか?誰しも短所はありますが、同じように長所もあるはずです。
自分自身のことはなかなか分からないこともありますので、短所で思っていたことの中にあなたの強みのヒントが見つかるかもしれません。1人で難しい時はキャリア・カウンセラーと一緒に行うのもお勧めですよ。
[執筆:渡部 幸(コーチ/キャリアコンサルタント)]