声や話し方にコンプレックスを持っている人は意外に多いもの。それもそのはず、日本人は特別な職業にでもつかない限り、「声を整える練習」や「話し方を磨く練習」をする機会はほとんどなく、“自己流”で話しているからだとアナウンサーの魚住りえさんは言います。今回は彼女の初の著書で発売3ヶ月で10万部突破したという『たった一日で声まで良くなる話し方の教科書』(※1)からそのポイントをご紹介します!

 

■ 「どんなことを話すか」よりも「どんな話し方をするか」

どんなに内容の良いスピーチやプレゼンテーションでも、デリバリー(話し方)が良くなければせっかくの内容が伝わりません。ビジネスで成果を出すためには、話し方もその大事な要素になります。筆者も仕事柄、セミナー講師を努めることが増えましたが、話し方によってそのセミナー自体が受講生に何を求めているかを決めてしまうという経験をたくさんしてきました。魚住さんの著書では、話し方の精神論ではなく、「声」の出し方から、原稿の読み方など、スポーツのトレーニングをするような感覚で基本の動作を細かく解説されており、私も本当に助けられた一冊です。

 

■ 自分の「いい声」を探す

魚住さんの著書のなかでも目からウロコが落ちた方法が、自分の発生する声の一番「いい声」の見つけ方です。これは、話す仕事をする前に必ず実践していますが、「共鳴トレーニング」といって鼻先に指をおいたまま、口を閉じ、いろんな高さでハミングをしてみてしっかり指が振動する高さを見つけること。話す直前で緊張していたりすると、自分でちょうどよい声の高さがわからなくなりがち。ですが、この方法で目当てとする声の高さが決まるとすっと話始められます。簡単なので、ぜひお試しを!

 

■ デートでは高め、仕事で謝るときは低めの声に

声の高さやスピードも、調節することで受け取り方が変わる感覚を身に着けることも、魚住さんはとても強調されています。それは、まるで音楽を奏でることと同じで、強さやスピードを表す演奏の記号があるのと同様、話すときも高さやスピードの流れを意識して話すということです。

例えばプレゼンテーションでは、最初と最後はスピードを速め、意識的に緊張感を高めて注目を集める。途中は落ち着いて緩急をつけて話す。このような流れは、講演や研修でもでもとても役立ちました。

またデートでは楽しそうな高めの声を、仕事で謝る時は低めの声で手早くなど。コツを知っているだけで、なんだかうまくいく! という気持ちにもなれますよ。

 

テクニックを身に着け、一つでも実践することで、思った以上に話し方に自信が生まれます。皆さんの仕事の価値や、皆さん自身の価値をアップするためにも声と話し方のトレーニングを取り入れてみてはいかがでしょうか。

[執筆:藤崎 葉子(キャリア アドバイザー), 2016年6月23日]

 

【参考】
※1. 魚住りえ(2015)『たった一日で声まで良くなる話し方の教科書』東洋経済新報社