先日、都内で働く女性を対象に、妊娠出産とその後のライフプランニングを話し合う勉強会を開催しました。未婚、既婚のアラサー女性6名が集まり、自身のキャリア観や妊娠出産への思いを共有しました。
2年ほど前くらいからテレビなどでもよく聞くようになった「卵子の老化」。この言葉を知っているかどうかを参加者に尋ねてみたところ、なんと全員が「知っている」「聞いたことがある」と回答しました。なかなかショッキングな言葉だけに、印象に残っているだけで実際のところはよく知らないという人もいましたが、「産みにくくなっている」ということだけは実感しているようでした。
勉強会では国や自治体が発表しているデータを活用し、日本人女性の初産年齢が世界一(※1)となったことや、M字型カーブ問題(※2)についても触れ、「産みにくい時代にいかに自分らしく将来を切り拓くのか」という点で自分にとって最適だと思う産み時とキャリアを考えるワークを行いました。
今回は、「いつか産みたい」と思うアラサー女性の声を、「全体」に共通する悩みと「未婚」の方に多く共通する悩みに分けてお伝えしていきたいと思います。
■ 「全体」 に共通するお悩み例
- 実は生理のトラブルがあるけどちゃんと向き合っていない…
- 本当に産めるのか不安になる…
- もしも不妊症ならどうしよう? 治療と仕事のバランスは?
■ 「未婚女性」に共通するお悩み例
- 子どもが好きではない彼との将来、どうしよう?
- 独身の段階で検査を受けるかどうか迷う…
- 婚活に求めるハードルが高くなってきている…
この回答は、今回の勉強会はもちろん、これまでの取材で回答いただいたものから抜粋しています。未婚・既婚問わず、基本的には妊娠・出産に前向きな方が多い印象で、最初から産まないと決めている人は一人もいませんでした。
既婚の方々からは現実を前に“具体的な行動の起こし方”に関する意見が多く出ていたのに対し、一方、未婚で婚活真っ最中の方々からは、「卵子もどんどん数が減って妊娠しにくくなるのは分かっていても、パートナーがいなければどうしようもない」といった声が多く寄せられました。彼女たちのその固い表情から、私はこうした情報が婚活女子たちに思わぬプレッシャーを与えていることを知りました。
そこで次回は、アラサー婚活女子たちが結婚と妊娠の間でゆれる心の葛藤とその理由についてお伝えしていきます。
【関連記事】
※「婚活も妊活も!? 焦るアラサー独女の胸のウチ【2/4】」
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※「婚活も妊活も!? 焦るアラサー独女の胸のウチ【4/4】」
※「産みたくても産めない !? 「社会的不妊」急増のワケ【前編】」
※「結婚も妊娠も、行動するなら冬がいい!? そのワケは?」
【参考】
(※1) 晩産化については過去記事『産みたくても産めない !? 「社会的不妊」急増のワケ【前編】』をご参照ください
(※2) 女性労働者の年齢階層別の労働力率をグラフに表すと、30歳代前半をボトムとしてM字曲線を描くことから、 女性労働者の働き方は「M字型カーブ」と呼ばれています。