認可保育園には、「公立園」と「私立園」の2種類があります。どちらも認可保育園なので申し込み方法は同じなのですが、運営の中身については違うことが多々あります。保活をしている方でも、公立保育園と私立保育園の違いについて案外ご存知でない方も多いようです。
◆公立と私立の違いとは?
いちばんの違いは運営している団体です。
公立園は市区町村の自治体が行っています。昔からある私立保育園は、社会福祉法人が運営していることが多いです。比較的新しい私立保育園はNPO法人や学校法人、企業など、様々な団体が運営を行っています。
また、保育内容も違っています。公立園の場合は自治体が運営しているため、多少の違いはあるにせよ、全体的に統一感があります。一方、私立園は運営母体によっての違いがあります。例えば運営母体がキリスト教の法人の場合。礼拝があったり、キリスト教誕生の劇をしたりと、キリスト教の教えを行っていることがあります。お寺が母体となっている場合は、座禅をしている所もあるようです。
◆先生の異動、保護者会…まだまだ違いはあります!
さらに、自治体が母体となっている公立園は、先生の異動が数年ごとにあります。園長先生にも異動があるため、園長先生が変わったことで方針も変わったというケースも。また、方針に共感して「この園長先生がいらっしゃる園がいい」と申し込んだのに、入園する時にはいなくなっていた、ということも十分に起こりうることです。
一方、私立園は複数の園を経営しない限り先生の異動はないため、同じ先生方にみてもらえるというメリットがあります。卒園した後、園に遊びに行った時に知っている先生方がいると、ホッと安心できます。ただ、家庭の方針が運営母体のやりかたに合わない場合は、園に居づらくなってしまう事もあるのが難点かもしれません。
その他の違いとして、保護者会についてもよく耳にします。公立園は平日の日中や夕方に行うことが多いようです。一方、私立園は平日の夕方や夜、土曜日の午前中に行うこともあり、様々なようです。
◆申し込みをする時は園の内容を理解して!
園のミスマッチは、親が一番苦しくなってしまいます。最も良い方法は、園の見学に行くことです。見学に行けば、保育園の雰囲気がおおよそ分かります。いつから今の園長先生なのかと聞くことができる等、入園を判断するのに必要な情報を集めやすくなります。
保育園入園の申し込みをする時には、自分がどんな園に申し込むのかしっかり理解してからにするのがベストだと思います。
[執筆:三木育美(保育情報アドバイザー)]
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