通勤やデート、PTAの集まり、友人と食事など… 。何を着て行くか、毎回服に悩む人も多いのではないでしょうか? 新しい服を購入しているにも関わらず、なぜか「着ていく服がない!」とクローゼットの前で立ち尽くしてしまう方向けに、役立つ考え方をお伝えします。着る服に悩む時間と無駄な買い物も減らすことが出来る、忙しい人にお勧めのアプローチ方法です。
■ 人の印象はこうして決まる
装いの表現はその人の印象となり、筆者の開講するワークショップでも「私の印象(他人から見た私)」というテーマは女性に人気が高いです。実は、人の第一印象は3~5秒でいくつかの項目によって推し測られるというアメリカの心理学者による「メラビアンの法則」(※)という概念があります。
メラビアンの法則
- 言語:7% (聴覚)
- 声のトーン・口調:38% (聴覚)
- ボディランゲージ: 55% (視覚)
この法則によれば、その人のイメージを創るのは表情や立ち居振る舞いといったボディランゲージによる視覚が半数を締め、印象とは、服装に限らずこのように多くの項目から構成されていることが分かります。
■ 自分の印象チェック
この印象の概念を参考に、日頃の話し方や口癖、立ち居振る舞いも見直してみませんか? 会議でのプレゼンテーションの様子や、家族や友人と一緒の姿を動画によって第三者の視点で確認、日常会話の内容や言葉遣いについては、人に尋ねたりメモを付けてみましょう。自分では目にすることが出来ない、意外な「自分の印象」が分かるはずです。
自分のウィークポイントが浮き彫りになることで、新しい服に頼りたくなる不安感や自分を演出する際の問題点も明らかに。
■ お洒落の意識を高める考え方
仮に同じ服で同じ人に2回会うことになっても、本人が良い印象を高めていけば新しい服を纏う時に似た自信や安心感が得られます。心地良い感情は向い合う相手にも伝わり、大切にされているという想いを抱きます。すると他人の関心も服ではなく人間性へとフォーカスされて、服1枚を新調して得られる信頼よりも深く、良い関係の基礎になります。
このように、メラビアンの法則はお洒落の意識を高める考え方としても利用できるのです。手持ちの服をコーディネートする工夫に加え、1年後・5年後の目標となる自分の姿を明確にして、女性に特有の「着ていく服がない」という気持ちから解放されましょう!
[執筆:桜井まどか(心理カウンセラー) ]
【参考】
※アメリカUCLA大学 心理学者アルバート・メラビアン(Albert Mehrabian) が1971年に提唱した概念・メラビアンの法則(the rule of Mehrabian)