保育サービスを利用しようと思った時、まずインターネット検索をするのではないでしょうか?
次に自治体へ足を運んだり、周りの先輩ママさんたちがいればその方々に聞いたりしますよね。それでも、保育関連の情報は散らばっていて、なかなか思うように施設の情報が得られなかったり、自分の住んでいる地域以外の情報は得られなかったり。
そんな状況を変えるべく、政府が動くことになりました。
■ なぜ政府が動くことになったの?
2015年4月、来年から新しい子育て支援が始まります。
これは幼稚園と保育園の機能を合わせた「認定こども園」を増やしたり、小規模保育、家庭的保育などの「地域型保育事業」を充実させたり、申し込みの基準を緩和させたりと、待機児童を解消するための支援となっています。
そこで、増えた施設やサービスの情報を得やすくする必要性が出てきました。子どもを預ける親が知りたい情報をわかりやすく提供するために、ウェブシステムを整備することになったのです。
今年の3月には、関わる業者が決まったようです。
■ わかる情報とメリットは?
施設やサービスごとの細かい情報を得ることができるようになります。
各施設の定員、開所時間、職員の配置、給食の有無、病気の子どもを預かってもらえるか、怪我をした時の対応を定めて指針を作っているか、など知りたい情報が幅広く集まります。
ただし、保育施設の空き状況に関しては、これまで通り自治体の窓口に問い合わせが必要です。
最大のメリットは、他の自治体の情報も一度に得られること。例えば自宅近辺の情報と一緒に、職場近くの情報や近隣の自治体の情報も得ることができます。従来はそれぞれの自治体に問い合わせないと情報が得られなかったのですが、一度に情報を得られるようになるため、かなりの手間が省けるでしょう。また、現在は公表される情報バラバラだったり、なかなか情報更新がされなかったりするのですが、統一された情報を常に見ることができるようになるとも思われます。
新システムに合わせてのウェブ公開の整備。統一され公開されれば、メリットの方がはるかに大きいと思われます。来年の4月に期待します。
[執筆:三木育美(保育情報アドバイザー)]
【参考】
※ 『日本経済新聞』「子育て施設をウェブで一目で 開所時間・定員など」(2014年5月9日)