梅雨時の外出は雨に濡れない工夫や湿気対策など、気を遣う部分が多いもの。日々の段取りもお天気に左右されたり、ジューンブライドで結婚式関連が多いなど、意外と慌ただしい時期でもあります。この季節にお洒落に見えながら時短も目指した装いのポイントを、色彩心理学の観点からご案内します。
色彩心理学とは、色彩を媒介として人の心やイメージ、コミュニケーション、広くマーケティングにまで包括する人間の心理についての学問です。
■ 間にあっていますか? 素肌のお手入れ
忙しい時やストレスで肌も不調な時に限って急な集まり。そんな時には次の3点を意識し、肌を活き活き見せるテクニックで上手に乗り切りましょう。
- 顔の周囲の小物には「白に近い色」のものを
- 傘の内側の色も「白に近い色」で
- 人が集まる場での服装は「白に近いパステル色」を
これらは、白色の色彩効果を利用して肌色を明るく調整することが可能です。
■ レフ板効果を利用
「レフ版効果」とは、撮影時に被写体(モデル)へ光を反射させ、影を取り除いたり特定の場所に光を当てたりする反射板による効果・写真の仕上がりを良くする技術のこと。
色彩の世界では白を多く含むほど明度が高くなります。カラーチャート(※) において、色はその成分比や法則性のもとに並び、白に近い色ほど明度が高いことが確認出来ます。
曇天では原色よりも白に近く、明度の高い色のほうが明るく輝いて見えます。上記リストの雨傘の内側が高明度のものを選ぶと顔色をほんのり白く見せることが出来る例も、モデルが撮影時に施されるレフ板効果に近いもの。レフ板は光を集めて顔を明るく照らします。
私達も明度の高い小物を顔の近くに配することでレフ板と同じような効果を得られます。例えば、普段から気軽に使用できるイヤリングやピアスの白く輝くものがお勧めです。
■ 光を集めて纏う
時短にも繋がる梅雨時のお洒落ポイントは、鏡の前で色々試してみてください。明度の高い小物と言っても、シルバー、パールのような内側から淡く輝くもの、プラチナ色の高貴に輝くものなど多々あり、ご自身を輝かせる明度の加減はそれぞれです。レフ板効果を意識し、顔周りに配する小物ではスカーフやストール、トップスでも応用が可能です。光を取り入れることで肌のトーンが普段よりきれいに、目の輝きも違って見えます。
自分に光を引き寄せて装う意識は、戦略的でありながら肩の力が抜けた大人の女性が「纏う」姿勢です。梅雨時は日本女性の肌のキメを整えてくれて潤いもキープする大切な時期。ビジネスと日常、オンとオフの両面でも、自然の恩恵である光と身近にある色を上手に利用して、憂鬱や疲れの表情を回避! 心も笑顔も、くすみ知らずの明るさで過ごしましょう。
[執筆:桜井まどか(心理カウンセラー)]
【参考】
※カラーチャートの参考 『WEB色見本』パステルカラーの項(色の名前とHTMLタグによるカラーチャート、最下段に白配合が多い高明度の色が横に並ぶ)