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感情を色で読む「色彩心理」 本当の自分が解るコツ!
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感情を色で読む「色彩心理」 本当の自分が解るコツ!

夏の日差しを浴びて咲く向日葵の姿は印象的です。この印象的な黄色は明度と彩度も高く、目に飛び込んでくる進出色です。

人はなぜこの向日葵に魅了されるのでしょう? 黄色は目立つというだけではなく、その背景にある心理も影響しています。黄色の色彩心理を紐解けば、「黄色が好きな人」はどのような性格なのかも解りますよ。

 

■ 「黄色」の前進

画家のゴッホは向日葵の作品を多数描いたことでも有名です。ゴッホは自身の希望を太陽光の黄色と、笑顔のような向日葵のモチーフに託したのでしょう。筆者の開講するアートセラピーのワークショップにおいても、黄色は夢や未来、純粋の象徴として色彩表現に現れます。自分の行く先が明るい光に包まれている時や、幼い頃の自分の姿に黄色を感じる傾向があります。

 

■ 「黄色」が内包するもの

黄色を愛したゴッホは、一方では揺るぎない理想を持っていた人物と言えます。黄色は、自分を認めて欲しいという強い是認欲求を光のように放ちます。受け取る側の視点に立てば、同調を期待されたり依存も感じられます。それが過ぎると、対人関係において「関わる時は少し注意しないといけない人」と思わせてしまうことも。

 

■ 洗練された色になるために

黄色で表現された光の世界は放射状に広がります。けれど、物事を浮き彫りに表現するには光の他に影も必要です。ファッションでも原色の黄色を多用すると、進出と膨張の度合いが増します。これを防ぐためには、黒のようなポイントや引き締め色が必要に。これらの配色バランスで形が浮き彫りになり際立つのです。ひとりの人間のなかにある光と影(闇) が個性を作ることと似ています。

 

■ 色彩に潜む感情チェック

季節の花、向日葵の黄色を例にして感情を色彩から考察しました。もし身近に黄色が好きな人がいた時は、その人の表向きの顔だけではなく繊細な心の部分も理解してあげてくださいね。色彩から心を読み解く時は良し悪しを判断するのではなく、心の奥を理解するための材料としてください。

いつもより時間がある夏休みこそ、日頃は棚上げしていた「自分の宿題」と向き合う良い時期。目に見えない感情を色彩によって引き寄せて考えれば、自分を助けてくれるような心地良い色も見つかるかもしれません。色彩から得たヒントはより良い人間関係に発展、秋からの目標や生き方にも応用していきましょう!

[執筆:桜井まどか(心理カウンセラー)]

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