あなたは共働きを希望しますか? それは、仕事が好きで真剣に働きたいからですか?
『マイナビウーマン』の記事(※1)によれば、20~30代独身男女のそれぞれ約8割が、結婚後も共働きを希望しています。女性が働きたい理由は、経済面の不安に続いて、「対等の立場でいたい」「社会と接点を持っていたい」でした。ニュアンスとしては、バリキャリよりもゆるキャリに近い様子。
一方、共働きを目指すなら、仕事にコミットする姿勢がより求められる傾向になりつつあります。『日本経済新聞』の記事から、最近の傾向をまとめてみました。
■ 夫の期待は、妻の昇進
『日本経済新聞』の記事(※2)によれば、「妻にどの程度昇進してほしいか」と共働きの夫婦に尋ねたところ、「男性以上に」または「男性並みに」と回答した夫は57%、妻は約3割でした。
男女間の意識の差はざっと1.5倍、思った以上に離れています。働く以上は、妻にもしっかり昇進をめざしてほしい夫の本音は、もしかすると職場の働く女性への複雑な気持ちが投影されているのかもしれません。というのも、一部の企業では女性活用の支援策が、“両立”から“戦力化”に移行しつつあります。
■ 会社の期待は、仕事も家庭も真剣に
また『日経新聞』の別記事(※3)では、産休・育休からの復職率がほぼ100%で、短時間勤務を選択する社員が増えている企業の例が紹介されています。
短時間勤務の社員の仕事をカバーするために、他の業務に支障が生じかねないと懸念しているとか。そこで、短時間勤務を利用せず済むよう、通勤に配慮した職場異動や早期復職のための託児補助などを設け、「真剣に働く人」を支援しているそうです。
家庭優先で働くワーキングマザーを何とかしたいとの声は以前から耳にしますし、企業が困っている一面は、確かにあるのでしょう。
仕事も家庭も全力で取り組むことは大変なことですが、大変だからこそあなたの成長にも繋がります。もし行き詰ったとしても乗り越えられる方策がきっとあるし、一人で考えずとも信頼できる誰か(たとえばキャリアコンサルタント)と一緒に考えてもよいでしょう。あなたが仕事に楽しみも見出してくれることを願っています。
[執筆:五十嵐 ゆき(キャリアコンサルタント)]
【参考】
※1.『マイナビウーマン』「結婚後の「共働き」、男女とも約8割が希望している」2014年6月1日
※2.『日本経済新聞』「妻の昇進、夫の方が望む」2014年1月19日
※3.『日本経済新聞』「働く女性 上を目指せ」2014年5月19日