生活するうえで、 苦手だなと思ってしまう相手っていますよね。厳しい上司かもしれないし、口うるさいご近所さんかもしれない。そんな相手を、つい避けて生活していませんか? ご近所さんなら会わなくても生活に支障はないかもしれませんが、仕事関係者なら避けては通れませんよね。今回は、NLPという手法をつかって、対人関係の苦手意識を改善する方法をお伝えします。
■ NLPとは?
NLPとは、神経言語プログラミング(Neuro Linguistic Programming)のことで1970年代中頃のアメリカで誕生しました。創始者は、数学と心理学の研究者であるリチャード・バンドラーと、言語学の助教授であるジョン・グリンダー。彼らは人間の脳に組み込まれた行動や感情(神経と言語)のパターンの関係性を分析し、より良い人生に役立てるためにモデル化しました。NLPは実践的な心理学のひとつです。
■ 苦手な相手と、どう付き合う?
では、NLPを用いた苦手意識への対処方法を2つご紹介します。ここでは仮に、あなたが苦手だと感じている相手が、強面で厳しい上司だったとしましょう。あなたが職場で、その上司に叱責をされている場面をイメージしてください。
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方法1. 視点を上げる
上司とあなたの2名の姿を、まずは傍観者の立場で見てみましょう。叱責されている立場から離れ、傍観者の視点を持つことで、辛いとか嫌だという感覚が薄れるはずです。
次に、あなたと上司の2名の姿を、もっと上空から眺めてみるイメージを。俯瞰して見ると、上司は「厳しい」のではなく、熱意をもって指導しているだけかもしれません。視点を高く持つと、大きな気持ちで物事を見られるようになりませんか?
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方法2. 相手をイメージのなかでスモール化
上司の姿を頭に思い浮かべ、どんどんサイズを小さくしていって手の平に乗せるイメージをしてください。声も甲高くして、かわいい人形のような姿に、イメージできましたか? まずこの段階で、上司に感じていた威圧感や恐怖は薄れてきていませんか?
次に、いつもなら萎縮してしまう場面を想像してください。今までのような苦手意識を感じなくなっていればイメージ成功です。あまり苦手意識が変わらなければ、このイメージトレーニングを繰り返してみてください。
いかがでしょうか? 「苦手」だと萎縮してしまうと、より相手が怖くなってしまうもの。まずはフラットな視点で、状況を捉えてみるきっかけになればと思います。ただし、実際に上司があなたを叱っている時には、相手の話をしっかり聞いてくださいね。叱責されているのに、ぼんやりイメージに逃避して、話を聞いていなかったなんてことのないように!
[執筆:嘉納 夢子]
【参考】
※ 加藤聖龍(2013)『たった今から人生を変える NLPの法則』星雲社