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睡眠不足はうつ病の原因にも! 電車では睡眠必須の方へ
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睡眠不足はうつ病の原因にも! 電車では睡眠必須の方へ

筆者が見慣れた東京の朝の通勤風景は、満員電車、そして電車の中で睡眠タイムを確保するビジネスパーソンたち。株式会社Gabaが関東・関西に住む20歳~59歳の男女ビジネスパーソンを対象に行った調査(※1)によれば、通勤時間の使い方の1位は「寝る」で51.3%でした。きっとお疲れの方が多いのですね。10代・20代を対象にした別な調査(※2)においても、「日中に寝不足を感じる事はあるか」という問いに対して、「感じる」「やや感じる」と答えた人は74.4%。10代・20代でも、4人に3人が日中に寝不足を感じているのです…!

 

■ 睡眠不足とうつ病の関係

睡眠不足の弊害としては、作業能力や注意力の低下がよく知られています。実はそれだけではなく、国立精神・神経医療研究センターの研究グループによって、睡眠不足は不安感や抑うつなどの情緒不安定を生じさせることが明らかになりました(※3)。

この調査では、成人男性14名に5日間(平日に相当)の間、平均睡眠時間約4時間半という生活をしてもらい、感情と記憶を司る扁桃体の変化を観察。その結果、睡眠不足状態が5日続いた成人男性では、社会不安障害・うつ病・統合失調症と同じ症状――扁桃体と腹側前帯状皮質の機能的結合が弱まる現象がみられたそうです。たかが“睡眠不足”と思って常習化していると、気づけば“うつ病”なんてことにもなりかねません!

 

■ 良い睡眠のために

ただ、忙しい現代では、思うように睡眠時間が確保できないこともありますよね。限られた睡眠時間を有効に使い質の良い睡眠をとるために、どのようなことができるでしょうか? ご存知のことも多いかもしれませんが、この機会にぜひ思い出してみてください。

  • 寝る直前に食べない(夕食は就寝の3時間前までに)
  • ぬるめのお風呂に入り、リラックスする(40℃前後のぬるめのお湯で、ゆっくり)
  • 眠る環境づくり(部屋の照明は暗めに。室温26度くらい、湿度60%前後が良いとされる)
  • 脳と目をリラックス(眠る直前にテレビやパソコン、携帯電話やスマートフォンを見ない。光が刺激になり、情報処理のため脳が活性化)

 

これから年末に向けて、仕事がどんどん忙しくなる方もいるでしょう。上記のような生活ができれば苦労しないよ…とつぶやきつつも、良い睡眠のためにできることから始めてみませんか?

[執筆:嘉納 夢子]

 

【参考】
※1. 株式会社 GABA プレスリリース「英会話のGaba「新年度を迎えるビジネスパーソンの年代別意識調査」~若手ビジネスパーソンとベテランビジネスパーソンの意識と実態~」2013年3月28日
※2. 株式会社リビジェン「【調査リリース】10・20代の睡眠に関する調査を実施 4人に3人が「日中に寝不足を感じている」と回答」2014年2月25日
※3. 『QLifePro』「平日わずか5日間の睡眠不足が抑うつリスクになる」2013年02月17日

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