女性活躍推進が、取り沙汰される昨今。働く女性の現場では、本当に変化が起きているのか、今回はその実態をデータと筆者の感じている 状況をもとにお伝えしたいと思います!
■ 3年前と比較した企業内での変化は?
2015年2月に発表された日本生産性本部の最新の調査(※)によれば、3年前と比較して女性活躍推進の取組みで実現できていることとして、以下のような結果がでています。
- 1位:女性社員の勤続年数が長くなること(86.0%)
- 2位:セクシャルハラスメントが起きないこと(82.1%)
- 3位:出産・育児明けに就業する女性社員が増えること(81.7%)
確かに昨今は、女性の勤続年数は長くなり、出産などのライフイベントを経ても辞めない方が増えましたね。筆者も企業内のセミナー等で40代以上の女性たちが受講生となるケースも増え、ここ10年で様変わりした印象です。
また、女性の行動に変化が表れていることとしては、下記のとおり。
- 1位:仕事のレベルが上がったり、仕事の範囲が広がった女性が増えた(66.9%)
- 2位:責任の重い仕事・リスクのある仕事を受け入れる女性が増えた(45.4%)
- 3位:自分のキャリアアップのため、社内外の研修等に参加する女性が増えた(43.5%)
確実に女性がキャリアアップしている様子が見られ、筆者もこうした分野に関わる身としては嬉しい限りです。勤続年数が長くなると いうことは、ただ単に同じ仕事を継続するだけでなく、レベルアップが求められ、それに女性達も挑戦しているのだと思います。
■ 働きやすいから、やりがいのある会社へ
筆者が企業内で担当するセミナーでも、必ず人事の方から求められるのは、
- 女性の仕事(キャリア)に対する意識を向上して欲しい
- 結婚や出産を経ても、長く働くイメージを持って欲しい
ということです。
そして、キャリアプランとして、「管理職への挑戦する目標を持って欲しい」ということも。まだまだ、カルチャーとして男性社会の風土が強い企業も多いですが、多くの会社では確実に女性のキャリアアップを期待しています! そんななか、働く女性としては、単に“時間・環境的に働きやすい”ということを重視するのではなく、しっかり仕事内容でも貢献できる、達成感のある仕事に挑戦できることも意識してほしいと思います。
うちの会社はまだまだ……と言わずに、ライフイベントの時期は一時的に仕事ボリュームを落としても、長いキャリア人生のトータルではま たやりがいのある仕事に挑戦できるようあきらめずチャレンジしてみましょう!
[執筆:藤崎 葉子(キャリア アドバイザー)]
【参考】
※ 公益財団法人 日本生産性本部「第6回 コア人材としての女性社員育成に関する調査」