昨年10月、株式会社ナガセ ビューティケァが全国の20代から50代の働く女性を対象としたストレスに関する意識調査結果を発表しました(※1)。その結果によると、
- 働く女性の約8割がストレスを実感し、その原因の1位は仕事に関すること
- 働く女性はストレスを寝て解消しているが、半数は睡眠に不満を感じている
ことが明らかになっています。
■ ストレス解消法としての「睡眠」
睡眠の効果について、精神科医の樺沢紫苑先生は「もっとも簡単で効果的なストレス解消法は睡眠である」と述べています。睡眠そのものがストレスホルモンを低下させ、ストレスを解消する効果があるのだとか(※2)。仕事が忙しくなると、つい睡眠時間を削りがちになりますが、結果としてますますストレスを抱え込むことにもつながってしまいます。
■ 質の良い「睡眠」をとるコツ
筆者がカウンセリングを行う中で、「最近疲れているにもかかわらず、なかなか眠れない」という相談を受けることが少なくありません。その原因はいくつか考えられていますが、夜遅くまでテレビやパソコン、携帯の画面をみてしまう日常生活になりがちなことが大きいとも言われています。
そこで、少しでも質の良い睡眠をとるための、気軽にできるコツを2つご紹介します。
1.アロマの力を借りる
なかなか眠れない寝られない原因の一つは、自律神経のバランスが乱れ、副交感神経の機能が低下してしまっていることにあります。交感神経がずっと頑張ってしまっていると、ずっと筋肉が緊張している状態になりますので、眠りたくても眠れません。
そこでおすすめしたいのが、アロマの力。アロマにはこの自律神経をコントロールする働きがあるとされています。寝る少し前に、自分の好きな香りのアロマを焚いてみると良いですよ。浴槽に混ぜてゆっくりつかるのも効果的です。
2.寝る前に音楽をうまくとりいれる
副交感神経の機能を高めるためには、身体をリラックスすることが必要です。
音楽を聴くことは、この「リラックス」に効果的です。ただ、歌詞が入っているものはあまりおすすめできません。歌詞を聴こうとしてしまうことで、脳が疲れてしまうからです。クラシックや、鳥や海など自然の音が入っているCDなどを聴きながら、布団で身体を横にすると良いでしょう。
ストレス解消に不可欠な睡眠。眠れずにさらにストレスを増やすことがないように、質の良い睡眠をとれるようにしたいものですね。
[執筆:浅賀 桃子(メンタル心理・キャリアカウンセラー)]
【参考】
※1. 長瀬産業ホームページ「働く女性のストレスに関する意識調査」
※2. 樺沢紫苑(2013)『精神科医が教えるぐっすり眠れる12の法則 日本で一番わかりやすい睡眠マニュアル』シオン出版局
※写真:(c) Mitar Gavric / 123RF.COM、本文とは関係ありません