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転職希望者は必見、履歴書の趣味欄で差をつけるには?
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転職希望者は必見、履歴書の趣味欄で差をつけるには?

年内の転職をめざす人にとっては、今が忙しい時期。履歴書作成において、何を書くか意外に悩むのが趣味欄。キャリアコンサルタントの筆者も、採用面接に関わることがあります。面接官の視点を交えて、ワンポイントをお伝えします。

 

■ 趣味欄に書く第1位は

『マイナビウーマン』調査(※1)によれば、自分の履歴書に書く趣味のトップ3は、次のとおり。ちなみに1位、2位は男女共通の結果だそうです。

  • 第1位 読書
  • 第2位 音楽鑑賞
  • 第3位 旅行

「書きやすい」「面接官から掘り下げ質問をされても答えられる程度のものを書く」などが1位2位の理由に挙がり、この回答に筆者も納得です。付け焼刃程度でしか答えられないものは、書かないこと!

ところで、面接官が応募者に対してしてはいけない質問に、「愛読書(新聞、雑誌を含む)」があることをご存知ですか? この質問は、応募者の思想や信条に踏み込む可能性があり、プライバシーや基本的人権を侵害する恐れがあるため、質問してはならないのです。

 

■ 趣味の書き方ひとつで好印象に

そうはいっても面接をしていて、この応募者は本を読んでいそうにないなぁ…と思う場合には(失礼ですね~)「最近、印象に残っている本はなんですか?」などと聞くことも。その場合は無難に、小説(ミステリー、歴史など)、エッセイ、ビジネス本などの書名または作家名を挙げて頂けたら十分。

面接官が読書家とは限りませんし、例えば「歴史がお好きなんですね」程度で話題を終えますが、悪くない形です。趣味欄の用途は、応募者の人物像を察する手がかりに、あるいは応募者に、よりリラックスしてもらう程度ですから。

逆に聞かなきゃよかった! と感じたときは、「自己啓発本」と答えられたとき。自己啓発それ自体は大切なことですが、良くないニュースもありますし、うっかりと前述の思想や信条に触れかねない繊細な言葉です。「向上心があるんですね」と話を終え、これを理由に不採用にはしませんでしたが、コミュニケーションでちょっと気が利かないかもしれない、と感じたことも確かです。面接の場では、ビジネス本の括りにした方が無難です。

このようなこともあるため、趣味欄に「読書」と書く際には括弧書き( )で分野名も書くことを、「音楽」「旅行」であっても括弧書きで追記をお勧めします。聞かれたことだけに応じるのではなく、プラスアルファで応える姿勢がありそうだと、好意的に解釈される可能性があるためです。安心して聞いて下さい、という面接官へのさりげない配慮やオープンな姿勢も感じます。

 

書式が決まっている履歴書は、他の応募者と差をつけることが難しいもの。だからこそ趣味欄のちょっとした書き方にも気を遣い、素敵な履歴書を書いてくださいね。

[執筆:五十嵐 ゆき(キャリアコンサルタント)]

 

【参考】
※『マイナビウーマン』「履歴書の趣味の欄に書くこと、書かれると引かれること「書くこと1位:読書」」2013年11月27日

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