親はいつもでも元気と思いがちですが、いつの間にか年老いて、ある日突然病気で倒れるリスクは誰もがもっています。しかし、まさかの時を迎えるまでは、親が元気なうちに何をすれば良いのか見当がつかないものです。そこで今回は、ファイナンシャルプランナー(FP)である氏家祥美さんの最新刊『35歳を過ぎた女性に贈るこれからのお金のお作法』(※1)から、すぐにできる簡単な準備についてご紹介します!
■ 親に聞いておきたい5つのこと
1.やりたいこと、好きなこと
まずは趣味や食べ物の好み、これからやりたいこと、行ってみたい場所から聞いてみましょう。親が元気なら旅行に連れて行ったり、会いたい親戚や友人に会いに行くこともできます。また、あまり遠出ができなくなっても、食べ物は日々の楽しみ。好きなものを食べに行ったり、送ってあげることもできますね。
2.病院、医療のこと
いざという時に困らないように、かかりつけ医の連絡先や普段飲んでいる薬のことなど把握しておきましょう。保険証や保険証券の保管場所も親本人しか知らないと、万が一倒れてしまってすぐに聞けない時に、家族が探すのに一苦労します。
3.お金のこと
子どもからは、なかなか聞きづらいと思いがちなお金のこと。でも心配していることをきちんと伝えれば、「介護や老後の資金は大丈夫?」と聞いてみることは悪いことではありません。ちなみに介護にかかる費用(公的介護保険の自己負担費用を含む)は平均で月額7.7万円(※2)となっています。
4.介護、治療のこと
いざ、介護という状態になったらどこでどんなふうにみてもらうたいのか希望を聞いたり、介護を想定する地域ではどのような施設やサービスがあるのか情報収集しておくことも大切です。
5.亡くなった後のこと
葬儀やお墓についての希望や相続についてのお話も、聞きづらいことですが大事です。最近では生前にお墓を準備するケースもめずらしくありません。
いかがでしょうか。上記のような情報をまとめて書きとめておけるよう、最近は市販で「エンディングノート」も手に入れることができますので、一度気軽な気持ちで親と一緒に取り組んでみるのも一つの親孝行かもしれませんね!
[執筆:藤崎 葉子(キャリア アドバイザー)]
【参考】
※1. 氏家祥美(2015)『35歳を過ぎた女性に贈るこれからのお金のお作法』秀和システム
※2. 生命保険文化センター「平成24年 生命保険に関する全国実態調査」平成24年12月発行