職場でもプライベートでも、女同士は楽しい半面、なぜかイラッときてしまう場面も多いと思いませんか? 本当に「女の敵は女」なのでしょうか? 今回は、この「女性同士の人間関係」問題の原因と対処法をご紹介します!
■ 他人から傷つけられてきた人たちの特徴をもつ「女」
女同士の人間関係をおっくうに感じるポイントとして、例えば、表面的にはフレンドリーにふるまっていても陰ではひどいことを言っていたり、恋人ができると態度が豹変したり、やたらと世話を焼きたがったり……などが思いつくのではないでしょうか?
精神科医・水島広子先生の著書『女子の人間関係』(※)によれば、いわゆる女性の嫌な部分を持つ人の特徴は、虐待やいじめなどにより他人から傷つけられてきた人たちに見られる特徴と共通しているそうです。
昨今は女性の活躍が多く取沙汰されていますが、そもそも支援されなければ活躍できない社会であるということは、まだまだ女性の社会的地位が男性に追い付いていないことの表れ。そんな中、女性達は一歩引いた受け身な存在として位置づけられ、自分の意見を前に出して言う機会は多くありません。そして、周囲の期待通りに振る舞うことが求められがちになり、無意識に傷つけられているというのです。
■ 「女」の嫌な部分は、癒されない心
女性の社会的立場による背景から、常に「自分はちゃんと相手に好かれているか」を気にしてしまう女性の特徴が、傷つけられないよう予防したいという警戒心となって様々な言動に現れるのが「女」の嫌な部分だと水島先生は分析しています。それをしないように目指すべき解決策は、「癒し」だということに筆者も正直驚きました。
ここでいう「癒し」とは、まず自分の中にある「女」の部分をありのままに受入れ、認めてあげること。まず自分が、他人に嫉妬したり、どうしても許せないことや干渉したくなってしまうことをやめ、さっぱりして、後腐れなく、裏表のない自然体な女性を目指すことで女同士の人間関係の質を上げることができるという先生の言葉に非常に納得しました。
■ 「女」に巻き込まれない対処法
女同士の人間関係でストレスを感じないようにするための第一歩は、まず自分の女度を下げることだと水島先生はおっしゃっています。その上で、下記のことに注意するとだいぶ心が楽になるのではないでしょうか。
- 女性同士の勝ち負けにこだわらない
- 他人の話として聞き流す力を持つ
- 相手の価値観に巻き込まれない
- 気になる相手とは距離をおく
サバサバとしつつも、本当の女らしさを芯に持った女性を筆者も目指したいと思います!
[ 執筆:藤崎 葉子(キャリア アドバイザー)]
【参考】
※水島広子(2014)『女子の人間関係』サンクチュアリ出版
※写真:(c) Andres Rodriguez / 123RF.COM、本文とは関係ありません