■ 結婚に大反対の親、疎遠だったのに…
6月は結婚シーズンとあって週末は、引き出物を持つ着飾った人々を見かけます。花嫁にとって結婚は祝福されたいものですが、とくに親からは認められたいと思うのが当然でしょう。しかし、事情によっては親の賛成が得られないこともあります。
たとえば相手の職業、年齢、離婚歴があるなど親の理想とは異なる場合、気に入らないとなると、家庭環境まで持ち出して反対します。また、親だけでは足りないと思うのか、祖父母、叔父叔母といった親戚も総動員し、娘に「結婚するな」の圧力をかけるのです。
こうして大反対し結婚パーティにも出席せず連絡も絶っていた親が、娘の出産で孫が生まれると可愛いのか今までの態度が一転、たびたび家にも来るようになり、ベビー服やらおもちゃなどを買ってくるように。
娘としては両親と冷え切った関係だったのが改善され嬉しい反面、素直に喜べないわだかまりを解消できず苦しむケースもあるのです。
■ 自分の気持ちに正直になる
泣き叫ぶ赤ん坊を抱っこしてあやしたり、慣れない手つきでオムツカバーを取り換える両親を見ると、複雑な気持ちになるというB子さん(26歳)。8歳年上、バツイチの彼との結婚を大反対されたことを、忘れることができないといいます。
「今、両親と夫は、ようやく歩み寄りを見せるようになりました。だから、私自身もこれで良しとしなければいけないのですが、当初、絶対彼に会おうとしなかった親の対応や、そのときの『別れろ』と言った言葉が今も記憶にあり、しこりが残っています」。
このようなケースでは両親から、「結婚に反対して悪かったね」のひと言でもあれば、娘さんの気持ちも変わると思います。しかし、両親にも意地がある、または反対したことすら忘れてしまう程、孫を溺愛しているようなら、謝罪を期待するのは無理でしょう。
それでは、自身のわだかまりをどうやって改善したらよいのでしょうか? 今は育児を助けてもらっていると捉え、娘でなく母として感謝の気持ちをもつようにしましょう。大勢の人が係ることは赤ちゃんにとってとても幸せなことです。そしていつか「反対されたことがつらかった」と言える機会がくる、そう思うだけでも気持ちが楽になるはずです。
[執筆:横山真香(母娘関係改善カウンセラー)]