管理職への打診を受ける女性に多いのが、「私にできるだろうか?」という不安を抱くこと。筆者が最初に言われたときもそうでした。しかし、実際には「管理職になってよかった」と思う人が半数以上、ならなければよかった(9.7%)を大きく上回っているという調査結果も出ています(※)。
今回は、女性管理職がどのようにしたら自信を持って仕事にあたることができるのか、役立つ方法をお知らせしたいと思います。
■ メンターを持つ
メンターとはあなたの指針になってくれ、サポートしてくれるような相談役。管理職の役割であなたの前を進んでいる先輩は会社にいませんか? あなたが「尊敬できる」、「その人の仕事の仕方を取り入れてみたい」と思えるような人がいれば、ぜひ管理職としてどのように仕事をしているのか話を聞いてみましょう。
「女性の先輩がいない」という人は、男性でもよいと思います。私も以前そうでしたが、男性でも公平な目を持ち偏見なく話を聞いてくれて尊敬できる人はいますよね。女性でも男性でも、ぜひ管理職としてどんなふうに仕事に臨んでいるか、どんなやりがいを持って仕事をしているか、などについて話を聞いてみましょう。
■ 会社の外の人との交流から学ぶ
「自分の会社にはいない」という人は、他の会社の人でもよいのでは? 仕事に取り組んできた女性には、会社の外の人との積極的な交流の場を定期的に持つこともとても有意義です。
今は女性管理職の企業を超えた交流会の場を各自治体がサポートしていたり、女性管理職キャリアアップの公開セミナーもあちこちで行われています。会社が指定する研修ではなくても、外に同じ悩みや仕事の仕方を話し合える場を設けることで不安を和らげることもできます。ぜひ探して参加してみましょう。
■ まずは「やってみる」ことが大切
上記の調査でも半数以上の女性が「管理職になってよかった」と感じています。「自分の仕事の裁量を広げられ、よりやりがいを感じられるようになった」という理由が最も多いとのこと。実際、筆者も未経験の仕事でしたが、失敗もしながら試行錯誤で進め、目標達成で大きな成長を感じました。やってみて上手くいかない部分は修正していけばよいと考えると気も楽になります。
女性活躍推進法も定められ、私が取り組んでいたときよりもいろんな支援が整ってきています。ぜひ使えるものは使い、自分の中にプラスに取り込んでみてくださいね。
[執筆:渡部 幸(コーチ/キャリアコンサルタント)]
【参考】
※ 日経ウーマンオンライン「女性管理職のホンネは? 仕事上の変化、満足度、就任直後の不安…」2015年11月20日
※ 写真:ryanking999 / PIXTA、本文とは関係ありません