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6時間未満の睡眠時間は、寿命に影響!? 研究結果から
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6時間未満の睡眠時間は、寿命に影響!? 研究結果から

2016年3月、20~50代の働く女性を対象に実施されたストレスと睡眠に関する意識調査(※1)によると、働く女性の8割がストレスを実感。ストレスを感じている人はそうでない人に比べると、平日の平均睡眠時間が少ないという結果が出ています。この調査結果をもとに、睡眠とストレス、さらに寿命との関係についてご紹介します。

 

■ ストレスを感じている人の睡眠は6時間未満?

先述の意識調査によると、現在ストレスをあまり感じていない・全く感じていないと答えた方々の平日平均睡眠時間は6.1~6.4時間。一方、現在ストレスを非常に感じている・やや感じていると答えた方々の平均は5.6~5.9時間。ストレスを感じている人の睡眠はどの年代でも6時間未満という結果になっています。さらに、ストレスを感じている方々に睡眠満足度について聞いたところ、年代が上がるほど満足度が低下。30代53.3%、40代57.7%、50代では59%が「やや不満・非常に不満」と答えています。

 

■ 睡眠時間の「理想」とは?

人間にとっての「理想」の睡眠時間を考えるうえで参考にできる調査結果をご紹介します。アメリカ・カリフォルニア大学のダニエル・クリプケらは、睡眠時間と死亡リスクの関係について、110万人を超える被験者を対象に調査を行いました。

クリプケらは、被験者を睡眠時間「3時間」から「10時間」まで1時間区切り、計8グループにわけ、6年にわたり追跡調査を行いました。そして睡眠時間を除く条件を均一に統計処理した上で、追跡期間が終わった時点の生死を調べたところ「7時間」のグループが最も死亡リスクが低いという結果が出ています。

別の統計データもあります。イギリス・ウォリック大学の教授らが共同で、約138万人に対し10年間研究を行ったところから「1日の睡眠時間が6時間未満の人は、1日6~8時間眠る人に比べて早死にする確率が12%高くなる」という調査結果が導き出されています。

 

■ ストレスをためすぎない生活を

もちろん「充分な睡眠時間」には個人差があり、一概に「何時間取っていないから不健康」と言い切れるものではありません。しかし、「ストレスを感じる」→「眠れなくなる(睡眠6時間未満)」→「十分に眠れないことに対し不満」→「ストレスを感じる」……という悪循環になってしまっているようですと、メンタルヘルスへの影響が懸念されます。現在平均6時間未満の睡眠時間になっているというあなた、今一度ご自身のストレス状態をみつめ、自分に合ったストレス解消法をみつけるようにしていきましょう。

[執筆:浅賀 桃子(メンタル心理・キャリアカウンセラー)]

 

【参考】
※1. 株式会社マンダム ニュースリリース「働く女性のストレスと睡眠に関する意識調査報告」2016年3月31日
※写真:PIXTA、本文とは関係ありません

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