この春から女性活躍推進法が施行され、あなたの属する組織でも、なんらかの女性に対する動きが出てきているのではないでしょうか? 今、会社、そして上司の方々は女性にも仕事の幅を広げてもらいたい、少しでも上の仕事にチャレンジしてほしいと考えています。そんな中、「女性だけ特別に何かするのはおかしい」「女性管理職の数値目標には無理がある」など、ネガティブなとらえ方をしたくなる気持ちも当然あるでしょう。でも、せっかくのチャンスを無駄にしないために今回は、この波を前向きにとらえる心構えをご紹介します。
■ 1. チャンスの神様は前髪だけ
以前に、神社の宮司さんにいただいた言葉です。「チャンスの神様には前髪しかないから、来た時につかまないと、後ろ髪は無いのです」という例えがあります。なんだか、前髪しかない神様っておもしろくて忘れられないのですが、確かにその人に期待をもって声をかけるとき、断られたら、二度と声をかける気になりませんよね。
仕事においても、女性は何かと遠慮しがちで何度も説得しないと引き受けてもらえないというお話を、上司の方々からよく聞きます。不安があってもまず、その話に耳を傾けてみる勇気も必要です。チャンスはそうしてつかむものと心得ましょう。
■ 2. キャリアはあなたを裏切らない
謙遜もあると思いますが、女性の口からはよく、「私にはたいしたキャリアがないので」という言葉を聞きます。今している仕事を「たいしたことがない仕事」にするのは誰でしょうか? それは、今の自分です。やれるだけのことをやって、一つずつ積み上げたキャリアは、絶対にあなたを裏切りません。内容も大事ですが、それよりもしっかりやってきたという「自信」が大事なのです。そして、長く仕事をする間には、どんな仕事も無駄な経験はありません。自信をもって、新しい仕事にもチャレンジしましょう。
■ 3. 心身を守るために交渉力は必須
働く女性たちは法律や制度などに関わらず、既に十分頑張っている、と筆者も思います。その上、いろいろな期待をかけられ、無理をし過ぎることには気を付けましょう。心や体を壊してしまっては元も子もありません。そうならないためには、仕事の場でも家庭でも、しっかりと自分の状況や要望、気持を伝える「交渉力」を身につけることが重要です。上からも下からも、家庭からも期待され、「ため込む」女性が多いと感じています。ですから、臆せず対話することを意識しましょう!
女性活躍推進の波で、時代の流れや組織からの要求に違和感があったとしても、大事なことはあなた自身の成長です。将来自分や家族の身を守るためにも、つかめるチャンスはつかみ、粛々とキャリアの成長を図ることをオススメします。
[執筆:藤崎 葉子(キャリア アドバイザー)]
※写真:PIXTA、本文とは関係ありません