夏休み、久しぶりに実家に帰省したものの、なんとなく母親の様子がおかしい……と感じた方がいるかもしれませんね。数カ月、半年といった期間を経ての再会。親の顔を見るのも久しぶりとなると、同居の家族よりも変化に気づきやすくいことも。
いつもなら笑顔で迎えてくれる母親がなんとなく表情が暗い。一緒に台所に立ったもののため息がやたら多い。「もしかしてお母さんは更年期障害かしら?」など疑問に思ったら、母親と二人のときに話をよく聞いてあげましょう。
「最近、体具合はどう? 夜はよく眠れているの?」などまずは体調についてたずねてみます。そこで母親の緊張が少しほぐれてきたならば、「お母さん、少し疲れているように見えるけど……」とこちらが心配していることをメッセージとして伝えてみましょう。
■ 母親について、家族からの情報も入手する
一方で、同居の家族がいるなら、その人達からも最近の母親の様子を聞いてみましょう。「そういえば、最近イライラしていることが多くなった」、「なんだか食欲がないようだ」など、改めて質問されることで、母親の変化に家族も気がつくのです。
体調が思わしくないようなら、病院に行ってみようということになるかもしれません。ですが、“気分の落ち込み”という症状について、どこに、何科に行くべきか迷うところです。もしかすると心の病の可能性があっても、ほとんどの場合は本人は否定します。いきなり心療内科に行こうと誘ったところで抵抗します。そこで、たとえば更年期障害の可能性を示唆して、婦人科であれば母親も心理的なハードルが低くなるかもしれません。
■ 睡眠不足や食欲不振、単なる夏バテではなく「うつ病」の場合も
母娘関係改善カウンセラーの筆者がこの話をするのは、本人も睡眠不足や食欲不振を夏バテのせいにする、家族も状況を真剣に考えない傾向があります。しかし実はうつ病だったなど深刻なことがわかると、後悔する娘さんが多いのです。
帰省中に病院に行こう、カウンセリングを受けてと提案してみても、まず行動に移すのは難しいでしょう。そこで同居の家族には「様子を見るように」お願いすることも大事です。避けたいのは、大丈夫だろうと見過ごしてしまい、母親の状態が悪化することです。
「普段、一緒にいないくせに」と非難されるのは覚悟のうえで、むしろいないからこそ異変がわかると言って、母親自身に自覚を促すようにしましょう。
[執筆:横山 真香(母娘関係改善カウンセラー)]
【参考】
※執筆者:横山 真香(母娘関係改善カウンセラー)について。女性専用のカウンセリング『ボイスマルシェ』の登録カウンセラー。電話カウンセリングなので全国どこからでも利用できる、匿名で話せる、当日予約できるというボイスマルシェの特長を活かし、全国の女性たちから寄せられる母娘関係の相談にのっている。
※「母娘関係を改善!母へのモヤモヤ、原因と改善セッション」-横山真香(母娘関係改善カウンセラー)
※写真:PIXTA、本文とは関係ありません