離婚後に後悔するケースがあるのをご存知でしょうか? 夫婦関係・離婚カウンセラーとして数多くの事例をみてきた筆者の経験から、離婚後の後悔で主な5ケースを紹介します。
離婚を考える妻の多くは、以下のような理由からです。
「浮気した夫のことがどうしても許せない!」
「会話もほとんどない冷めた夫婦関係。結婚している意味あるの?」
「家のことは私にまかせっきり。家事も育児もなにもしない夫なんていらない!」
「心が通い合ってない結婚生活はもうムリ!」
これ以上悩むのはイヤ! と思うと、“離婚”という言葉が何度も頭をよぎるのです。でも、ちょっと待ってください。離婚後の生活のことは考えていますか? そして、その準備はできていますか? 「今すぐ離婚してせいせいしたい」「一刻も早く結論を出したい」そう思う気持ちも理解できますが、感情にまかせて勢いで離婚すると、後で後悔することになりかねません。
ここでは、離婚後に後悔するおもなケース5つをピックアップしました。
目次
■ 離婚後の後悔1.予想以上にお金がかかって生活が苦しい
離婚して生活を分けると、住宅や光熱費など予想以上に経費がかかり、「家族一緒のときは経済的だったことを知った。もっと調べてから離婚すればよかった」と後悔する人もいます。生活費の定収入は確保できていますか?
■ 離婚後の後悔2.子どもがいるのに、養育費や面会交流などを何も決めていなかった
お子さんがいる場合、親権・養育費(教育費)・面会交流など、決めるべき離婚条件があります。離婚後は話し合いが難しくなったり、争いごとに発展したりすることもあるので事前に話し合いを。また、「子どもの気持ちをもっと考慮すべきだった」という声もあります。
■ 離婚後の後悔3.本当は「離婚したいわけではなかった」ことに後から気づいた
ここがいちばん大切なことかもしれません。感情的になって勢いで離婚届を出してしまったというケースがあります。ますは冷静になって、自分の本当の気持ちを確かめましょう。
■ 離婚後の後悔4.「有責配偶者からは離婚できない」ということを知らなかった
不貞行為などの「有責配偶者」から離婚することはできません。慌てて離婚すると有利な条件を逃してしまうこともあります。
■ 離婚後の後悔5.離婚後にこんな煩雑な手続きがあることを知らなかった
結婚して夫の姓になっていた女性は、離婚後に名乗る姓を決めなくてはなりません。除籍すると旧姓に戻りますが、婚姻時の姓を名乗る場合は、氏名変更の手続きをし、また、保険証やパスポート、印鑑、名刺など諸々の変更が必要です。「これなら別居でもよかった」という声も聞きます。
以上、おもなケースを紹介しました。離婚してから後悔しないように慎重に考えて結論を出してほしいと思います。
[執筆:渡辺 里佳(夫婦関係・離婚カウンセラー)]
※写真:Pangaea / PIXTA(ピクスタ)、本文とは直接関係ありません