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仲良し母娘…夫婦関係・結婚生活に与える影響とは?
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仲良し母娘…夫婦関係・結婚生活に与える影響とは?

親の言動は多かれ少なかれ子どもに影響を与えます。とりわけ、母親の存在は子どもにとって大きいと言われます。ここでは、母と娘の密着が強いと、夫婦関係や結婚生活にどのような影響を及ぼすのか、注意点も併せて紹介したいと思います。

 

■ 先回りしてレールを敷く母親

誕生してからずっと大切に育ててきた我が子。可愛くてかわいくて仕方ありませんよね。苦労はさせたくないし、将来は豊かで幸せな人生を送ってほしい。子を想う親なら、誰もがそう願うことでしょう。

しかし、その願いが強すぎると、つい我が子にあれこれ言いたくなります。乳幼児期、学童期は親のサポートが必要ですが、子どもが成人したあとも、子の交友関係や恋愛関係、交際、結婚について。そして結婚したあとも、娘夫婦のところに頻繁に出かけ、家事や料理、妊活にまで口出しし、出産した後も必要以上に孫の面倒や育児についてアドバイスする母親がいます。

すべて、可愛い我が子のためによかれと思ってしていることです。心配のあまり、失敗しないようにと先回りしてレールを敷いてしまうのです。

 

■ 共依存となる母と娘の関係

危険なのは、娘が「親とはそういうもの」と思い込み、頼り切ってしまうことです。自分で考えなくてもすべてお膳立てしてくれるので、こんなに楽なことはありません。実の親にはワガママを言いやすく、聞き入れてくれるありがたい存在。「居心地がいいから」と頻繁に実家に帰り、困ったことに母親も娘の里帰りを大歓迎し、長居してしまうケースも少なくありません。

こうした母娘の共依存関係は、夫婦関係にヒビが入りやすく、結婚生活にも悪影響を与えてしまいます。なぜなら、新しく家族を築き上げようとしている若い夫婦の邪魔をしてしまうからです。

やってくれること(受け身でいること)を当たり前に感じている妻が、夫に対して「何もしてくれない」と不満を抱くこともあります。

 

■ 結婚したら「夫婦」が主役

特に出産や産後の時期に、母親がすべてこなしてしまうと、夫は蚊帳の外になり、子育てに積極的に関わることができません。「自分はいなくてもいい」「入るスキはない」と居場所を失い、外に目を向けてしまうこともあります。

実家の元を離れたら、新婚夫婦が新たな家庭を築きます。結婚生活は夫婦が主役です。最初はうまく行かなくても、失敗を繰り返しながら、夫婦共通の体験を重ねることで絆と信頼を深めていくのではないでしょうか。

このコラムを読んでいる親世代の皆さん。心配の種は尽きないと思いますが、よほど危険なことや間違った方向に進みそうな時以外は、過度な干渉や口出しはせずに、大きな目で若い2人を見守りませんか。

[執筆:渡辺 里佳(夫婦関係・離婚カウンセラー)]

 

※写真:foly / PIXTA、本文とは直接関係ありません

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