着物を部分的にアレンジ、「ワンピースを着るのと同じ感覚」で、着物のある生活を楽しむ女性が20代を中心に増えているそうです(※1)。筆者が開講するアートセラピーのワークショップでも、着物にみられる「伝統色」に関するテーマ時は色やカルチャーに敏感な女性が集まります。
色から着物の世界にアクセスしてみませんか? 旧くて新しい伝統色の魅力とパワーを利用した色彩診断もお届けします。
着物には草木から採取された天然染料が使用されています。「紅色」は希少で高価、「紫」は身分の高い者、「黄丹(おうに)」は皇太子が纏うなど、色に関する決まり事も古くは多々ありました。
秋になると深みのある紅葉や熟した果実の色などが好ましく感じられるのは、自然と密接に暮らしていた日本人独特の感性ですね。
■ 伝統色で診断!
現在の自分を二重の花弁を持つ花に見立て、タイトル画像の4つの花色から近いものをひとつ選び、下記からその名前も確認してださい。
カッコ内は、伝統色の読みと画像の花色です(※2)。
- 1. 朱色 (しゅいろ・赤い花)
- 2. 松葉色 (まつばいろ・緑色の花)
- 3. 芥子色 (からしいろ・黄色の花)
- 4. 縹色 (はなだいろ・青い花)
■ 色彩診断の結果は?
結果は上記の番号に対応します。1つ目がポジティブ、2つ目はネガティブな意味なので近いほうを選択してください。
- 1. 生命力、自己主張が強い
- 2. 変わらぬ想い、主体性がない
- 3. 基本に忠実、一歩を踏み出せない
- 4. 規則正しい、枠を感じて息苦しい
伝統色からのメッセージはいかがでしたか。色は繊細な感情を喚起するため、その意味もネガ・ポジ両面からお伝えしました。これは良い悪いという判断ではなく、自分への二度の問いかけによって、選んだ色が今の自分に近くなることを表しています。
現状に留まって良いのか、先へ進むべきなのかという時、色は勇気も与えてくれます。四季の美しさを感じられる伝統色は、現代を生きる私達も魅了します。色を自由に楽しむことが出来るのは産業や化学技術の進歩による恩恵です。古代から守られてきた色たちに感謝しつつ、季節ごとに積極的に楽しみたいですね。
[執筆:桜井まどか(心理カウンセラー)]
【参考】
※1. 『読売新聞』「好奇心! 若者キモノ満喫」2014年9月13日
※2. 末永蒼生(2004)『事典 色彩自由自在 カラーチップ編』晶文社出版