「夫の不倫が発覚しました。離婚した方がいいでしょうか、それとも修復すべきでしょうか」。夫婦問題に特化したカウンセリングでは、こんな悩みを持つ妻からの相談が目立ちます。常に悩みトップ3に入っていますが、最近は、妻の不倫に悩む夫も少なくないようです。
以前は、不倫といえば、社内での出会いが定番でしたが、いまは、SNSやFacebook、ゲームアプリ、LINEなどで、すぐに人とつながることができ、不倫はいとも簡単にできてしまう世の中になってしまいました。ちなみに、浮気が発覚するきっかけは、「携帯メール」から「LINE」に移行。このあたりも時代を反映していますよね。
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自分にとっての「人生の優先順位」を考える
妻・山口百恵さんと、「浮気はしない」と約束した俳優の三浦友和さん。(※1)
「一番大切な家族を不倫で失いたくない」と明言を発した芸人の土田晃之さん。(※2)
「浮気」とは文字通り、浮ついたフワフワした心の持ちようのことを指します。
土田晃之さんのように「自分にとっての優先順位」を常に意識していれば、不倫問題を起こす事はありませんし、家族を失うことも避けられますよね。なにより、こんな言葉を公言することで、既にガードを堅めています。
■ 結婚生活は「離婚」か「修復」か ふたつにひとつ
配偶者が不倫してしまったら……。あなたは許しますか? それとも許せませんか?
多分、全面的に許せる人はそう多くはないでしょう。許すつもりでいても、内心は複雑な思いに揺らぐことでしょう。不倫問題に巻き込まれた時にぶつかる壁が、「結婚生活を継続していくか否か」という問題です。有責配偶者が反省し、改心し「修復したい」と願っても、結婚生活は相手のあること。一方がそれを拒否すれば、婚姻関係の継続は難しくなります。
■ 方向性を決めたら行動に移す
結婚生活は、「離婚」か「修復」の2つにひとつです。離婚か修復か、方向性を定めたら、次にその方向に向かってアクションを起こします。筆者は、「修復」というより「再構築」という呼ぶ方のほうがふさわしいと思っていますが、夫婦にとって居心地のいい家庭をもう一度築きあげるために、言動を意識する必要があります。
時に理不尽な思いをすることもあるかもしれませんが、相手に執着しすぎず、自分にフォーカスするのがポイント。自分がやりたいこと、楽しいことを見つけて実践し、現在と自分自身を大切にすることが「幸せな将来」につながると感じています。
[執筆:渡辺 里佳(夫婦関係・離婚カウンセラー)]
【参考】
※1. 『週刊ポスト』2011年12月9日号「三浦友和 妻・百恵さんに「浮気はしない」など3つの約束」
※2. 「Today’s Spotlight」2015年2月6日「愛妻家・土田晃之の納得の持論「絶対に浮気しない理由」