毎日の育児お疲れさまです。夏の帰省シーズンを終えていかがお過ごしでしょうか? 乳幼児を連れての帰省は大変ですよね。荷物は多いし、渋滞に巻き込まれて子どもは愚図るし、環境が変わることで夜泣きをする子もいて、ママの負担も重くなる時期です。そして、1月と9月は帰省のモヤモヤを抱えたママの相談がぐっと増える時期でもあります。産後ママのサポートコーチの筆者のもとにも、帰省のモヤモヤを抱えたママからの相談が寄せられました。
■ 孫を比較し優劣をつける義両親
夫の実家に1歳の子どもを連れて帰省をしたA子さんの例です。義実家近くには夫の兄夫婦が居住しており、A子さんの子どもと同い年。義両親は、兄夫婦の子どもとA子さんの子どもを比較し、何かと優劣をつけるのです。「兄の子どもは大人しくしていていい子なのに、A子さんの子どもは愚図りがひどい」「兄の子どもは上手に歩けるのに、A子さんの子どもは歩き方もおぼつかないのね」。
自分の子どもを比較されて優劣をつけられて、すっかり傷ついて悲しい気持ちになったA子さん。何よりも、義両親に遠慮して子どもを庇えなかった自分に罪悪感を抱いていたと言います。
■ 過去と他人は変えられない、変えられるのは未来と自分
自分の大切な子どもを否定されるのは、母親として辛いものですね。我が子は無条件で可愛いものです。A子さんが我が子を愛するのは、他人との比較し優れているからではなく、我が子だからこそ。とはいえ、子どもの成長を競馬レースのように比較して優劣をつける人はいるものです。
「過去と他人は変えられない。しかし、いまここから始まる未来と自分は変えられる」、これは心理学者エリック・バーンの言葉です。この言葉のように、孫を比較し優劣をつける義両親は変えられません。相手を変えようとエネルギーを費やすよりも、自分の心地いい場所で境界線を引き、自分の領域を守った方が得策なのです。A子さんのケースは、「子どもを比較する発言は、親も子どもも傷つくから控えてほしい」と、夫を通じて義両親に訴えるといいでしょう。比較するのは仕方のないことですが、せめて言葉にしないでほしいと依頼することが懸命です。
いかがでしょうか? 自身の傷ついた心を癒した後は、「ママはあなたの全て好きよ」と子どもを抱きしめることを忘れずに。親に抱きしめられて存在を肯定されることが、子どもにとって一番の心の栄養なのですから。
[執筆:久保木 惠子(産後ママのサポートコーチ)]
【参考】
※執筆者:久保木恵子(産後ママのためのサポートコーチ)について。女性専用のカウンセリング『ボイスマルシェ』の登録カウンセラー。電話カウンセリングなので全国どこからでも利用できる、匿名で話せる、当日予約できるというボイスマルシェの特長を活かし、全国の女性たちの相談にのっている。一児の母。
※写真:PIXTA、本文とは関係ありません