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赤ちゃんがかわいいと思えない、どうしたら愛せますか?
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赤ちゃんがかわいいと思えない、どうしたら愛せますか?

赤ちゃんを連れての散歩中に「かわいいわね、いくつなの? こんなにかわいい赤ちゃんがいて、ママ幸せね」などと道行く人に声をかけられる。一見すると幸せで微笑ましい光景ですが、赤ちゃんをかわいいと思えないママにとっては、我が子を愛せない自分は愛情薄い母親で、母親失格なのだ、と余計辛くなる時もあります。

自分は、赤ちゃんを可愛いと思えない、愛せない。どうしたら子どもを愛せるのだろうか、どうしたら子どもをかわいいと思えるのだろうか、と自問自答し、もがいているママもいるのです。

 

■赤ちゃんを可愛がることができないのは、我慢強く前向きのママが多い!?

小児精神医学に精通した小児科医の渡辺久子先生は、著書(※1)のなかで「子どもを可愛がれないお母さんは、小さい時から我慢強く前向きに頑張ってきた方が多い」と述べています。

渡辺先生の見解を要約すると下記のようになります。要求の多い赤ちゃんは親が応えてくれないと、泣きわめきストレートに怒る。そんな我が子を見ていると、「私はこんなわがままを言ったことがなかったのに」という思いに駆られ、子どもにひどいことをされている様で、子どもが憎たらしく思えてしまう。しかしながら甘えを満たされて育った人は、赤ちゃんの要求も「私もそうだったわ」と共感することができ、思わず理屈抜きにかわいいと思えるもの。渡辺先生は、そんなお母さん達に、自分を振り返って労ってあげましょうと優しいアドバイスもされています。

 

■子どもを可愛がる前に、まずは自分を可愛がる

確かに、メンタルケアの現場にいると、このお悩みを抱えるママは、我慢強くて頑張り屋、そして優等生タイプの方が多い印象を受けます。幼少期のことを伺うと、親に甘えたかったのに、甘えられなかった。親にもっと自分に関心を持ってもらいたかった。自分の意志をもっと尊重してもらいたかった、など、涙ながらに話す方もいらっしゃいます。無意識のうちに辛い感情を抱え込むのはしんどいものです。まずは、幼い頃の自分をいっぱい甘えさせて、幼い頃の自分がしてほしかったことを叶えてあげるといいでしょう。自分で自分を労い、抱きしめて甘やかしましょう。子どもを可愛がる前に、自分をいっぱい可愛がってあげるといいでしょう。

「子どもを愛したいと思っても愛せない」もしあなたがそんな苦しみを抱えているのなら、「子どもを愛そうとしているのは、十分愛情深いママですよ。人を愛する前にまずは自分を愛しましょう。自然と人は愛せます」と伝えたいです。

[執筆:久保木 惠子(乳幼児ママのサポートコーチ) ]

 

【参考】
※1.慶応義塾大学医学部 小児科学教室専任講師 渡辺久子(2012)『たっぷり甘えさせて しあわせ脳を育てる! 6歳までの子育て』カンゼン
※この記事の執筆者:久保木恵子(乳幼児ママのためのサポートコーチ)について。女性専用のカウンセリング『ボイスマルシェ』の登録カウンセラー。電話カウンセリングなので全国どこからでも利用できる、匿名で話せる、当日予約できるというボイスマルシェの特長を活かし、全国の女性たちの相談にのっている。一児の母。
※写真:PIXTA、本文とは直接関係ありません

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