筆者は夫婦問題に特化したカウンセリングを行っていますが、ご相談の中でも多くのシェアを占めるのが「夫の浮気」に関する悩みです。
■ 夫の浮気は、携帯のSNSからバレる
妻が夫の浮気に気づくきっかけの多くが、LINEやインスタなどのSNSです。夫の言動に不信感を持ったとき、本当のことを知りたくて、携帯をのぞいてしまうようです。
「携帯に不審な内容のメールを見つけ、問いただしたところ、夫は、あっけなく不倫を認めました」
「じつは隠れて女性と会っていたんです」
「会社の部下といい仲になっていて、緊急事態宣言中も、仕事といいながらホテルで会っていました」
夫の浮気を知ったあと、妻の行動は、大きく2つのパターンに別れるようです。
■ 夫の不倫を知ったあと、妻がとる行動は2パターン
ひとつは、夫の浮気の事実を知った途端、即、行動に移すタイプです。いてもたってもいられず、夫をつかまえ、悔しさと怒りをぶつけます。
もうひとつは、誰にも言えずに一人で抱え込むタイプです。一人悶々と悩み、つらく苦しい時間を過ごします。過去、家族や友人にも話せず、10年以上経過しているというクライアント(相談者さん)もいらっしゃいました。
タイプによって、当然その後の展開は変わりますが、即行動に移すタイプは、闘争モードになると夫婦関係の修復が難しくなることもあるので要注意です。
そして、どちらのタイプにも共通しているのは、「どうしてこんなことになってしまったのだろう」と、過去の結婚生活における夫に対する自分の言動などを反省し、自分を責めてしまうことです。
悪いのは不倫した夫だとわかっていても、自分の行動を振り返ることになるのです。自身と向き合う作業となり、とても苦しいのですが、長い目で見ると、大切な気づきが得られるきっかけにもなっています。
■ 苦しいからこそ、信頼できるメンターを味方につけて
自身のメンタルが不安定になると、思考が停止して、何をどう考えたらいいのかわからなくなり、自分の気持ちすらよく掴めなくなることがあります。
そんなときは、ぜひカウンセラーを頼ってほしいと思います。
ただ話を聞いてもらいたい。離婚か修復かわからない。考えがまとまらない。そんな状態でも大丈夫です。夫婦問題を数多く扱ってきた専門家が伴走者として寄り添い、本心を探ります。
一人きりで抱えこむとマイナスに引きずられがちなので、心に溜まった想いをアウトプットして、心の安定を図ってほしいと思います。気持ちを整理するのに時間がかかることもあるので、決して一人で解決しようと思わず、信頼できるメンターを味方につけることもぜひ視野に入れてみてください。
[執筆:渡辺 里佳(夫婦関係・離婚カウンセラー)]
※写真:PIXTA、本文とは直接関係ありません