現在の法律では、出産後の育児休業取得は「1年」として認めています。その育児休業の上限を「3年」にするようです。保活にとても関わってくるこの方針。すぐにどうかならないにしても、今後の保活は変わっていくかもしれません。
■出産前と直後に取得する「産休」
まずは、産休・育休の違いからお話したいと思います。
出産予定日の6週間(双子などの多胎児は14週間)前から出産後8週間はお休みできることが、法律で決められています。これが産前産後休業。いわゆる「産休」です。会社によっては、残っている有給休暇と合わせて産前休業をするケースもあるようです。
仮に予定日よりも早く生まれてしまった場合は、産前休業日数が減るだけのことで、産後休暇の日数は8週間と決められています。いちばん早くから預けられる保育所はだいたい、この産休明けということになります。とはいえ、現状は途中入園が難しい為、産休明けから直ぐに認可園に入園できる事は稀であると思っていた方がいいでしょう。
■育休とは?
育児休業、いわゆる「育休」。これは産休後から子どもが1歳になる誕生日前日までとなります。ただし、保育所に入園できなかった場合や、子の養育をしている配偶者がやむを得ない事情で保育にあたることが困難になった場合は、1歳6カ月まで延長ができることになっています。会社によっては上乗せがあることもありますが、中小企業では法定通りが一般的。できれば妊娠を考える前に、会社の育児休暇制度を確認する事をオススメします。
■保活にどう関係してくる?
現状保育所の1歳児の入園申し込みが多くなってしまっているのは、育休明けで復帰を考えている人が大部分を占めているためです。中には1歳児よりも0歳児の方が入園しやすいからと、育休期間を切り上げて0歳児で申し込みをしている人もいます。
では、子どもが3歳になった場合はどうなるのでしょうか?
現状の保育所では、3歳から入園することはほとんどできません。ただでさえ空きがない保育所の定員。3歳から増えるというケースはあまりないからです。3歳まで育休を取得した場合は、時短を使って幼稚園に通わせたり、幼稚園で延長保育を行っている園などを視野に入れて、保活をするようになると考えられます。
預け先の選択肢は増えるのですが、預け先の受け入れ態勢については情報も少なく、待機児童解消になるのかは疑問です。政府は制度の充実をするとともに、保育所など預け先の整備も同時に行って、待機児童の解消に向けて動いて欲しいなと思います。
【関連記事】
※「保育園の入園基準は市区町村で違う! 保育情報の集め方」
※「待機児童これで解消? 注目の「東京スマート保育」とは」
※「7万人定員増でも認可保育所に入れない!? その実態とは?」