記憶に新しい森三中・大島美幸さんの妊活宣言以降、筆者の周りでも「妊活はじめました!」と前向きに口外する人が増えました。筆者が妊活を始めた頃は「妊活」という言葉自体まだ市民権がなく、どちらかというとひっそり行っている感じでした。そのため、妊娠・出産の知識が向上し、前向きにアクションを起こす人が増えるというのは何より嬉しいです。
妊活人口が増えると、インターネット上をはじめ、リアルな場でも仲間同士のつながりやコミュニティができます。「妊娠したい!」という志をもった人同士、有意義な情報交換ができるのは歓迎すべき点だと感じる一方、場合によってはこの“妊活友だち”が新たなストレスの種になることも。そこで今回は、妊活友だちと上手に付き合うためのコツについてお伝えします。
■ 妊活友だちとは?
最近では妊活関連のイベントや交流会なども増え、インターネット上だけでなく、リアルな場でも気軽に友だちづくりができるようになりました。妊活友だちは、子どもがいるという「事実」を共有するママ友とは異なり、妊娠したい! という「想い」を共有する仲間。そのため、とても心強い反面、誰かが目的を達成すると残された方は複雑な気持ちになるということも……。
■ 妊活友だちとのお付き合い
筆者の周りでよく聞くトラブルや、ストレスを感じるシーンをご紹介します。
- 夫婦のプライベートな生活や治療状況などを過度に質問してくる人がいる
- 必要以上に情報が多くなり、かえって混乱したり不安になる
- 友だちの妊娠が分かると焦りが増す
- 自分が妊娠した場合、友だちに気を遣うので何となく疎遠になる
最も多く聞くのが、友だちの妊娠。一緒に頑張ってきたからこそ祝福したい気持ちがあるものの心の整理がうまく行かない……。中には報告をしたとたん、相手と音信不通になったという極端な例もあるほどです。
■ 上手に付き合うコツとマナー
- 目的や想いを共有する者同士だからこそ、相手への気遣いと配慮を大切に
- 仲間とはいえ、過度に依存や干渉をしない
- 妊活や不妊治療のステップ、結果には個人差があると心得る
情報が入りやすい環境になるため、友だち付き合いは状況に応じて上手にコントロールするといいでしょう。また、何かとトラブルやストレスを抱えやすい妊娠報告には特に気遣いと配慮が必要です。相手との距離感にもよりますが、場合によっては、妊娠した際の付き合い方を事前に話し合ってみるのもいいかもしれませんね。
[執筆:渡辺さちこ(「妊きゃりプロジェクト」主宰]