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デスクワークで寿命が縮む? 健康への悪影響とは?
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デスクワークで寿命が縮む? 健康への悪影響とは?

寒い冬は家にこもりがちになったり、運動量が減ったりする方も多いのではないでしょうか。
仕事でも家でも座っていることが多い日本人ですが、実は座りすぎの生活が健康を悪化させるリスクを高めていることをご存知でしょうか?

■ 世界的にみても「座りすぎ」な日本人

日本人は世界的にみても座りすぎであることを示すデータをご紹介します。

世界20か国の18歳から65歳の約5万人を対象に一日の平均座位時間を調べた結果、全体の平均値は5時間でしたが、日本人だけでみると6時間以上に達します。年代でみると、特に40歳から65歳の方が最も長く座っていることが分かっています(※1)。
事務職やIT関連などデスクワーク中心の仕事をしている方は、「休憩中を除いてずっとパソコンに向かっており、席を立つことがなかった」というケースも少なくないかもしれません。

■ 「座りすぎ」とメンタルヘルスとの関係

この座りすぎ生活ですが、単に運動不足になるということだけではなく、健康面でもリスクにつながることが研究の結果明らかになっています。

オーストラリアでの調査ではありますが、「1日6時間以上座りっぱなしで仕事を行っている人はそうでない人に比べて、健康を悪化させる傾向にあったとされています(※2)。
さらに、1日6時間以上座っている女性は、6時間未満の女性と比べ4割ほど死亡率が上がることが明らかになり「座りすぎは寿命を縮める」としたアメリカがん協会の研究もあります(※3)。

■ すぐにできる対策は?

デスクワーク中心の仕事をしている人は、なかなか「座りすぎ」生活を変えることは難しいと思いますが、内線電話を使わずに直接他部署の人に伝言する、コーヒーやお茶を入れに席を立つといったことを意識的に取り入れてみてはいかがでしょうか。

また、自席で立ち上がって、周りに迷惑のかからない程度に手足を伸ばすことも、仕事の効率アップにもつながりますので、実践されていない方はぜひ取り入れてみることをお勧めします。

[執筆:浅賀 桃子(メンタル心理・キャリアカウンセラー)]

【参考】
※1. The descriptive epidemiology of sitting. A 20-country comparison using the International Physical Activity Questionnaire (IPAQ).(American Journal of Preventive Medicine 2011)
※2. Cross-sectional associations between sitting at work and psychological distress: Reducing sitting time may benefit mental health(Mental health and Physical Activity 2013.6.1 Volume6, Issue2)
※3. Sitting for hours can shave years off life(CNN 2011.6.24)
※写真:PIXTA、本文とは関係ありません

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