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出産「2人目の壁」、ワーキングマザーはどう乗り切る?
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出産「2人目の壁」、ワーキングマザーはどう乗り切る?

■ 2人目をためらう理由のトップは「経済的不安」

タマホームが今年5月に行った夫婦の出産意識の実態についての調査(※1)によれば、

  • 既婚者男女の71.8%が「理想は2人以上の子供を持ちたい」と回答
  • 一方で、子供を一人持つ夫婦の64.8%が「2人目の出産をためらっている」
  • 2人目の出産をためらっている理由、1位は「経済的な不安」が85.1%

という結果となり、理想と実際の子供数の間には壁があることがはっきり現れてきたそうです。

個別回答では「経済的負担が大きくなるし、育児休暇もとりにくく、仕事を続けられなくなり不安」(30代女性)というコメントも。収入のあるワーキングマザーといえども、2人目となると仕事継続の危機を感じて踏み切れないという状況なのです。

 

■ 2人目、もう一つのカギは夫の協力!

一方、昨年の厚生労働省の調査(※2)によると、子供がいる男性が休日に家事・育児の時間が「なし」だった場合、2人目が生まれていた割合は9.9%ですが、「2時間未満」では25.8%、「2時間以上4時間未満」では48.1%、「4時間以上6時間未満」では55.8%、「6時間以上」では67.4%まで上昇する結果となっています。

やはり、経済的な問題だけでなく、実際に夫の協力があるかどうかも2人以上の育児をしようと思うと死活問題。筆者の周囲でもお子さんが2人いるご家庭では、休日は母と子2人、父と子2人の2チームに分かれて行動するケースが多いようです。

 

■ 2人目では引越しがマスト!?

2人以上の子供を育てるには物理的に住宅の広さが足りず、引越しというケースはあると思いますが、ママが働いていると、2人以上育てるにはどうしても手が足りなくなってくるため、私の周囲のワーキングマザーは2人目ができるとママの実家の近所に引っ越すという方が目立ちます。夫婦の通勤圏内で、どちらかの実家近くに引越しできるケースはラッキーでしょう! 逆に夫婦ともに実家が遠い場合は、少しでも通勤時間を短くするため会社の近くに引っ越したり、保育園に入りやすいところに引越しするケースも。2人目を作るとなると家の問題も大きいのです。

 

■ 家族にベストな選択を

経済的、精神的、年齢的、そしてキャリア的にも一点の曇りもない気持ちで、「もう一人欲しい!」と思えたらどんなにいいでしょう。かく言う筆者自身も、第一子が3歳になり、2人目の壁にぶつかっているひとり。本当に悩ましい問題です。ワーママの先輩で、夫婦では子供は一人でいいと決めていたら、4歳になるお子さんが「絶対に兄弟が欲しい!」と意見を出し、予想外に第二子を作ることになり無事に出産されました。大人の都合も大事ですが、小さな家族の意見も忘れずに。

[執筆:藤崎 葉子(キャリア アドバイザー)]

 

【参考】

※1.  「夫婦の出産意識調査」, タマホーム株式会社, (2013年6月3日)
※2. 「21世紀成年者縦断調査」, 厚生労働省,(2012年11月7日)

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